山形本屋案内 2
紙月書房
旧山形県庁、文翔館の裏手に、今回訪れた紙月書房はあります。
古本屋、というよりはブックカフェ、という表現が合っているかもしれません。店内入って右の棚には特集棚。今回は東京・江戸についての本が挿してありました。
また、山形の版元、「書肆犀」の本も置いてありました。こちらは新刊扱いなので定価販売。
奥に入っていくと棚がずらっと。小説などの白っぽい本から郷土に関する本まで幅広く揃っていました。特集棚に神保町のブックショップガイドが3冊出ていました。持っていなかったらここですべて買ったかもしれません。
本を物色したのち、買い物。その前に喉の乾きと暑さのため、ここでお茶をすることに。
今回はアイスコーヒーとブラン・マンジェというもののセットを注文。メニューの装幀がしっかりとしていたのと、帯が非常に面白く、ついつい読んでしまいました。奥付もしっかりとして、「これ、本じゃん」と思いました。
コーヒーとブラン・マンジェで一服した後、ようやく買い物。その合間に店主と話を。
ここ紙月書房、開店は2011年の7月。店主談以外にもこれは山形の季刊誌(2001年創刊、2019年休刊)『やまがた街角』に載っていました。
店主も古本屋では鶴岡の阿部久書店がいいと言っていました。これは香澄堂書店と同じで、「2人もいいと言っているのなら、これはきっといい古本屋なのだろう」と思いました。
そして、このタイミングで2冊の和本を見せていただきました。そこには「山形市勧工場内 新明堂」という書店票が貼ってありました。
この勧工場について、『やまがた街角』を探す作業が始まりました。伺った段階では見つからなかったのですが、八文字屋にパーラーエイトというパーラー、というか喫茶があったことがわかりました。
今では八文字屋のパーラーはイベントスペースになっているようです。他にも山形市内の喫茶白十字というところが、なかなかに長くやっているとのことでした。
どうやら勧工場について掘る作業をこれからせねばならなさそうです。まずは『こけし時代』などで基礎知識を蓄えたいところです。
今回買った本
今回買った本は『街の履歴、人の記憶 田中邦太郎の仕事』(講談社)の1冊。
当地では当地に関する本を。この本も山形についての本となります。山形にかつてあった本屋などのヒントになればいいのですが……
こういう本に、たまーにその土地の古い本屋の話の断片が出ていることがあるので、当地の本は資料としてかなり重要なものとなります。
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