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てろめあさんの音楽談義#1

どうも、試験勉強が全然間に合っていないひとです。

勉強なんざ間に合っちゃいませんが、まあ、なんというか、音楽については常に考えているので、まあその考えた心に移りゆくよしなしごとを書こうかなっていう、あれです。

まずはじめに。

この記事の内容はあくまで個人の意見や感想でありますので、もちろん異見をお持ちの方がいらっしゃることと思いますし、また情報の正確性については保証致しかねます。その点どうかご理解のほどよろしくお願いいたします。


本題にうつりましょう笑

最近私を知る方はご存知の通り、左手一本でのピアノ演奏に興味を持っております。右手を失ったピアニストのための作品もあれば、通常伴奏に回ることの多い左手の強化を目的に書かれた作品もある、というように、とにかく一口に「左手のための」と名のつく曲にもヴァリエーションがあるようです。

また、左手だけで演奏した時と、両手で演奏した時の脳や神経、筋肉などの働きを調べてみたいとも思います。私は音楽のこういう科学的な側面にも切り込んでみたいと思っています。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は一曲ご紹介したいと思います。

はい、ラヴェルの名曲「左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調」ですね!

この曲は、動画のサムネイルにもなっているパウル・ウィトゲンシュタインに委嘱されて作曲されました。初演をしたのも、彼です。

曲自体の魅力に対して語ると長くなってしまいますが、一言で表せというのなら「独特の世界観」としか申し上げようがないでしょう。

ニ長調という調性を持ちながら、「みられられそれられらみられられそれられら...」とコントラバスの開放弦の音から始まります。バス弾きでもある僕からするとたまりません。

ppから始まったオーケストラの前奏が、混沌とさまざまな旋律が複雑に絡み合いながら大いなる盛り上がりを見せ、満を辞してピアノソロが豪快にカデンツァを奏で始める。それも、片手で。

カデンツァが始まり、盛り上がりが少し落ち着いたところで、初めて繊細で印象派らしいメロディとともに「ニ長調」らしさが見えてくる......。


とまあ、冒頭だけでもこんな感じですよ(だいぶはしょったんですよ)。


おっと、ここで初演者「パウル・ウィトゲンシュタイン」にも触れておきましょう。

パウルは、文字通りの「不屈の男」なのです。

オーストリアのユダヤの裕福な家系に生まれた彼は、ピアノの手解きを受けながら成長しましたが、第一次世界大戦に従軍し、右手を切断する大怪我を負います。そんな中でもシベリアの捕虜収容所で木箱をピアノに見立てて研鑽を積み、左手一本での演奏活動を決断します。

戦争で傷を負ったピアニストの奏でる超絶技巧はたちまち人々の話題にのぼったようです。

しかしながら時代は進み、ナチス政権下のドイツはオーストリア併合に踏み切ります。その政権下で彼は演奏活動を禁止されるのですが......。

おっと、書きすぎた......笑

もうすでにこの記事は1000文字を越えています。

続きが知りたい方は、ぜひPaul Wittgensteinと検索してみてくださいね!


あ、そうそう「語りえぬものには沈黙しなければならない」と言う名言で知られ、高校の倫理の教科書にも載っているルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインはパウルの弟です。


彼の手を映した映像もありました!!私の解釈が正しければ、ラヴェルの楽譜とは少し違ったカデンツァになっています。これもまた美しい......


では今回は、ラヴェルの左手協奏曲と、その初演者についてご紹介しました。他にも興味深いエピソードはあるのですが、それはまたの機会に。

次の記事は、気が向いた時にゴドフスキーのショパンエチュードなんかについて書きたいと思います。気が向くまでお待ちください。

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