殺戮創造性
第二次世界大戦の史観みたいなことにこれから入るのかと思いきや、なんとなくドイツの兵器はおもしろいのが多いのでそれを書きたくなりました。
やっぱり、スタンダードな武器を大量に作るアメリカに対抗するため質に走ったのか、はたまた超絶の人殺しクリエイティブ能力がゲルマン民族には備わっているのか、ドイツの武器というのはすごい、ちょっと創造性がハンパではないわけです。
私が好きなのは、移動地雷ゴリアテ。神話の巨人の名を持つ畳1枚くらいのミニ戦車で、リモコンで敵戦車の下まで動いていって爆発します。ちっちゃい分スピードも遅くて、動いている敵には通用しなかったらしいですが、人を乗せて突っ込むカミカゼに比べれば秀逸な武器です。
あと、砲身の元の口径が先にいくにしたがって絞られてるゲルリッヒ砲も見逃せません。弾丸がものすごいスピードになりますというウリですが、砲身がもたないという欠点がありました。バズーカ(パンツァーファウスト)より小さな対戦車武器もありまして、カンプピストルとか言いましたっけ、効果はわかりませんが、対戦車“ピストル”っていうこと自体すごいと思います。
あと、物陰から撃てるように、先っちょの曲がったライフルとか、やたらにでかい800mmの列車砲グスタフとか、バイクと戦車のあいの子ケッテンクラートとか枚挙にいとまがないわけです。
前回のコラム見た人なら「どこが現代を作ったドイツなんだ!」と思うと思われ、恐縮なのですが、このへんはあだ花系の兵器で、本命はジェット機、ロケットからヘルメットまでナチスドイツの兵器は現代に大きな影響を与えてるというか、ほとんど「アメリカ、お前マネしてんじゃん」みたいなものはたくさんあるので、後述させてください。
今回は余談なのでご容赦を。