日本を3回救った男~高橋是清(後編)
【天命の#13】日本を3回救った男 高橋是清(後編)です。
今回は長いのですが、明治から戦前の昭和までの日本経済史として見ていただけると思います。高橋是清はそれほど、時代を表現する人物です。
日露戦争で外債を獲得するために欧州で奮闘した是清は、その後日銀総裁から大蔵大臣、そして総理大臣まで上り詰めます。ですが、権力に執着がない是清は簡単に第一線から退きます。。
ですが、この才能を日本が放っておくはずがありません。関東大震災の後の「金融恐慌」、金本位制復帰をきっかけとして、日本の農村が危機的状況に陥った「昭和恐慌」など、国家の危機には必ずこの男が登場し、日本のかじ取りが任されます。
彼は本当の意味で日本を3回救いました。
これほどの実力をもった男が、その後日本政治史にいるでしょうか?吉田茂や田中角栄も及びません。もう絶対いないと断言できます。
総理大臣を2回経験した者が、その後4回も5回も大蔵大臣になる例は他にありません。政治屋ではこうはいきません(岸田よ聞いているか?)。いかに高橋是清の頭脳と手腕を日本人が必要としていたかの証左でしょう。
だからこそ、226事件で高橋是清を殺した反乱軍の将兵に言いたい。
「東北の農村を、あなたの故郷の村を救った男をなぜ殺せるのか?」
「日露戦争で国を護った英雄をなぜ殺せるのか?」
普通なら殺せるわけがない。そこには日本を覆っていた昭和の病巣がみえます。そして、是清の偉業を思うにつけ、ここ30年間日本を覆っている、緊縮財政という財務省が作り上げた魔物が日本人に寄生して「安定財源」という美名の下、何もかも吸い取っている現代人をやせ細らせているという現代の病巣がみえるのです。高橋是清が見たらさぞかし嘆くか、怒り心頭になることでしょう。
■日本を3回救った男~高橋是清(前編)
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