日本を3回救った男~高橋是清(前編)
【#流転の12】日本を3回救った男 高橋是清(前編)
日本史上最高の財政家にして、世界的にみてもマクロ経済の進歩的・実践的大家といえるのが高橋是清です。
彼はダルマの愛称で知られる、愛らしいふくよかなルックで当時人々に愛されましたが、彼がどれほど世界的に稀有な才能の持ち主であったかは、当時の日本人もあまり理解されていなかったですし、戦後の日本史教育でも是清が「日本を3回救った」ほどの男だとは教わりません。
経済軽視。
マクロ経済に対する無理解がそこにはあります。そして、それは江戸期の田沼意次の政治よりも「質素倹約」の松平定信の寛政の改革をありがたがり、積極財政を怪しみ緊縮財政に走りたがる現代の財務省まで、日本人の性質かもしれません。
しかし、そのような状況下にあっても高橋是清の生涯は圧倒的にドラマチックに光り輝きます。
奴隷から大蔵大臣、総理大臣へ。
幼少期から壮年期まで数々の出会いが、どんな窮地でも彼を助け、未来へ導いてくれる人生。
是清は自らを「運のいい男」だと言っています。
七転八倒しながらも、最終的には七転び八起きになる「ダルマ」の人生をぜひお聞きください。
■日本を3回救った男~高橋是清(後編)