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読んだ本の感想〜 The Confession 〜

号泣、だった。思い切り泣きたい人はどうぞ読んでください。

ジョン・グリシャムさんの小説です。邦題は無いみたいなので日本語訳は出ていないのかな? タイトルを直訳すれば「自白」になるのかなぁ。※翻訳本があったらスイマセン。

権力、圧力、脅し、疲れなどからいつの間にか自身に罪が有るのか無いのか分からなくなってしまい、つい「Yes」と言ってしまう。そういうことって、僕の日常でもありそう。とりあえず『はい』って言っておこうか、と言う感じ。日常だとそれでも問題ないかもしれない。

取り調べの後だと「いや、実は違うんです。その時は疲れてて」なんて言い訳しても後の祭り。冤罪って怖い。

しかし不意に真の「Yes」を持った人物が教会に現れて「実は私がその犯人なんです」と告白する。それを聴かされた牧師は迷う。告白を受けるのは守秘義務を伴うが、その内容が重要な犯罪と関連があるのなら当局に通報しなくてはいけないのではないか?

告白が真実なのかどうは分からない。もしこれがとてつもない真実に触れてしまっていたのなら? 僕だったら隠し通すかな? それともやっぱり正義に照らしてその情報を誰かに話すか? でもそんなことをしたら牧師の使命(守秘義務)は守られない・・・

そして、正義感なのか、功名心なのか、どちらを優先しているのかよく分からない弁護士が冤罪を暴こうと奔走し始める。そんな弁護士のワイルドでスピーディーな行動が僕をこの小説の世界に引き込んでくれる。

奔走する弁護士と牧師。しかし事なかれ主義の司法関係者によってその行動は阻まれていく。事なかれ主義も怖い。

根底に流れる人種差別。これについては共感するのは難しいなと感じた。軽々しく理解するとは言えないなと思い、逆にその消化不良が、何冊かの読みたい小説のテーマになった。※これについては後日書いてみたいなと思います。

物語はある時からスピーディーに展開していく。刑の執行を阻むことができる刻限に間に合うのかどうか。その展開がさらにこの小説へと僕を引き込んでくれた。

刑務所で時を待つ黒人青年。その心境の変化が涙を誘う。冤罪を晴らせないか、最初は熱意旺盛なのだがいつしか心が壊れていく。なぜだがその心境の変化に共感してしまう僕。なぜだろう? その理由はいつか掘り下げてみたい。

僕は37歳の時に英語を勉強し始めた。仕事で少し触れることがあって、前からやってみようかなと思っていた心に火がついた。取り組みが始まってちょうど5年くらい経った時にこの小説に出会った。

別の小説を何冊か頑張って読んでみた後にこの小説に取り組んだ。それまではただ読むことに必死だったけれど、この小説は世界に引き込んでくれるので意外に速く読めた。細かい部分の解釈はもしかすると間違っているかもしれないが。

この作品を自分の力で翻訳してみたい。読み終わった後そう思った。そんな大それたことできっこない、と怖じて未だ現時点では何もできていない。

黒人青年が至った境地をしっかりと解釈できるかな?

初めての読書感想でした。次はもっと上手く書けるようになりたい!

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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