ファミコンウォーズざっくり解説【兵士系ユニット】
本頁は、ファミコンウォーズシリーズに登場したユニットをざっくりと解説するという、タイトルまんまな内容です。初代〜GBしか知らなかった人もいると思われるため、攻略の役に立たない解説をしていこうと思います。
なお、当方のプレイ経験は初代とGBA以降全作品をクリア済み、GB~SFCは未プレイまたは未クリアとなっており、動画等の参照となります。
概要
戦闘能力が車輌や航空機と比べて劣るものの、安価で量産でき、拠点の占領による勢力拡大を担う事が出来る重要ユニット。基本的に戦闘には適さないが、兵種や作品によっては一定の戦力にもなりうる。
GBA~DSには兵士系を強化するショーグンもいるため、戦略の幅が広がる。兵士系縛りはなんとかなるマップは多いが、兵士系禁止縛りはクッソ難しい。
SLGでの兵士系ユニット
・歩兵
シリーズ全作品に登場するユニット。
戦闘能力はほぼ皆無で、同種の兵士系以外全てのユニットを苦手とする。例外的に、残りHPが1~2にまで減った軽戦車以下にとどめを刺すくらいは出来る。また、反撃してこない間接攻撃ユニットや(作品によっては)輸送、補給ユニットを攻撃するにも適している。初代~SFCまでの同時攻撃で戦闘していた頃は、ユニットによってはHP1でも削られると損するため、歩兵相手に高価なユニットをぶつけるのは悪手だった。その為の装甲車。
SFC以降では索敵戦で山に登ると視界に補正が入り、遠くまで見渡せるようになる。索敵戦でなくとも、山は地形効果が高いので、敵の航空機や兵士系ユニットに対する足止めとしても充分な役目を果たす。
歩兵の主な役割として拠点の占領が挙げられるが、初期作品では首都(GBA2以降では本部)を占領出来るのは歩兵だけだった。
初代~DSまでは最低価格の1000G(GBW3のみ100G)だったが、DS2では世界観的にもリアル世情的にも人間のお値段が上がり、1500Gになった。本当のところは、歩兵ばかり量産して数で押し潰すスパム戦術対策だろう。
・戦闘工兵
初代~SFCまでに登場するユニット。
GBA以降のバズーカ兵と同じ立ち位置にいるユニットだが、微妙に性能が違うので別種として紹介する。携行式の対戦車ロケットや対空ミサイルで武装した兵士で、軽車輌やヘリを相手にそれなりのダメージを与える。特に初期の戦車Aや自走砲Aがこいつに殴られると確定で損するほか、山に陣取られると爆撃機でも削られるので、かなり厄介なユニットだった。GBでは対兵士系特化の間接攻撃としてロケットランチャー、対地対艦すべてに強い砲台の登場である程度は落ち着いた。
SFCでは価格がそれまでの2000Gから3000Gに変更され、対空戦闘能力を失った。移動タイプも歩兵と同じタイプで悪路に弱いため、シリーズ最弱と言ってよかった。
・バズーカ兵
GBA以降に登場するユニット。
基本的な性質はSFCの戦闘工兵から受け継がれているが、移動タイプが変更になり、進入可能な地形の移動コストがすべて1になった。移動力は2だが、山や川を越えて間接攻撃ユニットや軽戦車、対空戦車をいきなり殴りに来る。そのうえ攻撃力も軽戦車並みに引き上げられたため、油断してると高価なロケット砲や対空ミサイルがゴミと化すので注意。
GBA以降は攻撃を仕掛けた側のユニットが先手を取るシステムに変更されたため、こいつに殴られた時の損失は過去作品よりも大きくなった。また、拠点にいると重戦車の一撃にも耐えて反撃してくる。ほとんど雀の涙のようなダメージだが、蓄積すると地味に痛い。
最大の追い風はショーグンならびブレイクの実装により、攻撃力や移動力に修正が加わるようになった事。特にドミノがスペシャルブレイクを発動すると、攻撃力激増、移動力+2、占領速度×∞とかいう意味不明な存在になる。ヤマモトの自軍占領下の都市にHP9のバズーカ兵を降らせるのも強い。何気にスネークやチャッカも歩兵屋ではないが、ブレイクゲージが短いのでどんどん移動力を増してくる。システム変更の恩恵が大きい。
DS2ではショーグン関連の見直しにより相対的に弱体化。しかし、価格が2500Gに下げられ、対戦車砲に最も効果的なユニットという事で、なんだかんだで重宝される立場にある。
・バイク兵
DS2にのみ登場するユニット。
読んで字のごとく、サイドカー付きのバイクに乗った兵士。移動タイプがタイヤBなのでカテゴリ分けに悩むが、戦車がマシンガンで攻撃してるので兵士系。バイクに乗ってるので移動力が高く、拠点を思ったよりも早く占領出来る。欠点は輸送ヘリに載せられない事と悪路に弱い事。DS2でマップデザインをする時は、歩兵ではなくバイク兵の足で中立拠点を置くといい具合になる。武装はバズーカ兵と同レベルのマシンガン、つまり歩兵よりも一回り高い火力で遠くから殴りに来る。対戦車砲が射程外から一発貰う可能性があるので、コスパは相応に良い。
そんなバイク兵、お高いんでしょう?なんと2500G、バズーカ兵と同じお値段でこの高性能が手に入る。ドミノがいなくて良かった。
・ミサイル歩兵
GBW3にのみ登場するユニット。
大まかな概要はGBA以降のバズーカ兵に近いが、主砲のATミサイルは間接攻撃で弾数が1。補給しながら装甲目標をガリガリと削るか、ZOC要員に用いるか(GBW3のZOC― Zone Of Control は隣接する敵ユニットの移動制限ではなく能力低下)。安価で弾数が1だがコスパが良いという性質は、DS2のミサイル艇にも通ずるところがある。
・特殊歩兵
GBW3にのみ登場するユニット。
モバイルアダプタGBを介する事でリアルマネーを支払って呼び出す強力な歩兵。非装甲目標に効果の高いグレネードを装備し、高い移動力で占領までこなす。移動力と火力が高い歩兵という性質は、DS2のバイク兵に受け継がれた印象。
突撃!!シリーズでの兵士系ユニット
・歩兵
兵士系の中で最もスタンダードなユニット。
武装がアサルトライフルになり、地味に射程が兵士系の中でも長い方になる。攻撃力も耐久力も少ないが、数が多く配置されるため、ある程度の相手なら数で押し切る事も出来るほか、拠点の占領やヘリパッドの起動に回して他種の兵士系を戦闘に専念させるなど、戦場での下支えになる。また、他の兵士系ユニットと比べて少し足が遅いので注意。プレイヤー操作ユニットを戦車系にしておくと足並みが揃いやすい。
弱点は純粋に戦闘能力が低い事。数が多いという事は、油断すればピクミンのような勢いでバタバタ死ぬという事でもあるので、気を付けよう。
・バズーカ兵
兵士系の対戦車、対施設担当。
武装はロケットランチャーで、溜め撃ちすると攻撃力と弾速が上がる。人数を集めれば重戦車にも充分に対処出来るので、配置されていたら大事に使おう。また、歩兵では苦戦するMGネストやタワー、バンカーといった施設に対しても効果的なダメージを与えられる。なんでGCの最終戦はこいつを配置してくれなかったんですかねぇ……
弱点は弾速が遅いため、兵士系相手には当たりにくい事。他の兵士系もそうだが、突撃!!ではサブウェポンを持たない。そのため、対歩兵火力を上げるため、あえてMGネストに手もある。使い終わったらすぐ出そう。
・ミサイル兵
兵士系の対空担当。GCでは全ての敵に有効。
武装は携行式対空ミサイルで、溜め撃ちすると発射されるミサイルが増える。このシリーズにおいて対空戦闘は非常に重要であり、これが出来ないと詰むレベル。そのため、ミサイル兵が配置されていたら最優先で生かすべきと言って良い。こいつの代わりに対空戦車が配置されていたら、それは高難易度の証である。耐久力以外で使い勝手はこちらの方が良いため。
弱点は対空目標以外へのホーミングが困難なため、撃って少し経つときりもみ回転して明後日の方向に飛んでいく事。逆を言えば、プレイヤー操作で近距離に詰めてフルチャージ弾を当てれば兵士だろうが施設だろうが戦車だろうが破壊出来る。あまりに強すぎたため、Wiiでは対地攻撃力が激減した。これは対空戦車や戦闘機も同様。
・火炎放射兵
兵士系の対兵士担当。
武装は火炎放射器で、攻撃し続けると射程が伸びるがオーバーヒートして一定時間無防備になる。兵士系に対して絶大な攻撃力を誇り、残り火でスリップダメージを与える事も出来る。基本的に兵士系以外には有効ではないが、ごく一部の施設に対して高いダメージが発生する。
弱点は射程が短い事と有効な相手が少ない事。攻撃力の低い歩兵や弾速の遅いバズーカ兵、対地攻撃に難のあるミサイル兵ならカモだが、射程の長いグレネード兵、加えて弾速の速いMG兵を相手にするには厳しい所も。火炎放射兵同士でも上手く立ち回らないとキルデスがトントンになる。また、兵士系以外にはほとんどダメージが通らないため、ミサイル兵やMG兵がいたら、そちらを生かすための盾になってしまう事もあるだろう。
ちなみに、現実では人に対して直接火炎放射をしてはいけない。拠点を焼いたら人がいたなら仕方がない。
・MG兵
兵士系の汎用ユニット。
武装はヘヴィマスィンガァンマシンガンで、攻撃し続けると攻撃速度が上がるがオーバーヒートして一定時間無防備になる。MGネスト等に使われているマシンガンと同等の威力があり、兵士系に対して高いダメージを遠くから叩き込む事が出来る。攻撃速度は最初は低いが、撃ち続けると凄まじい速さで弾丸を送り込む。オーバーヒート寸前を維持しながら超速の短連射が出来るようになれば一人前だ。車輌や航空機にも少なくない蓄積ダメージを与える事が出来るため、バズーカ兵やミサイル兵の補助にも有効。
弱点は流石に施設や重戦車などを相手にするには厳しい事。耐久力が兵士系なので、撃ち負けてしまう事が少なくない。汎用的ではあるが、あくまで強化した攻撃専門の歩兵という認識で使うのが適切だろう。また、Wiiでは対戦車攻撃力が少し落ちたため、車輌に喧嘩を売るのは偵察車や自走砲くらいまでにしておこう。
・グレネード兵
兵士系の間接攻撃ポジション。
武装はグレネードランチャーで、溜め撃ちすると射程が伸びる。山なりの弾道で飛ぶグレネードは着弾して少し跳ねるか、目標に命中すると爆発し、狭いながら範囲攻撃を行う事が出来る。爆発には吹き飛ばしの性質があるため、巻き込んだ兵士系ユニットを無防備にする。攻撃力は溜めなしのバズーカ兵に近く、対戦車、対施設攻撃は兵士系では二番目に得意。
弱点は距離を詰められると厳しい事。グレネードが撃てなくなる事はないが、自分も爆発のダメージを受けるため、敵との距離が近すぎると自爆の可能性がある。最前列は他の兵士系や戦車に任せ、後方からサポートに徹しよう。山なりの弾道が扱いにくい点もあったが、これはWiiで大きく改善。リモコンを画面上側に向ければGC同様の山なり、下側に向ければ低めの弾道で近くの敵を狙いやすくなっている。
ちなみに、海外版ではMORTOR(モーター)、迫撃砲の意。ウォーズシリーズでは馴染みが薄いが、現実では強力な歩兵による砲戦力である。