見出し画像

第2話「生徒会不信任決議案の提出」

入学式での廃校宣言から数ヶ月、まゅうたちはほぼ閉校のことを忘れ、学校生活を楽しんでいた。

しかし、そんな学校生活に新たな問題が発生することは、誰も知る由もなかったのだった...。

2024年7月中旬、臨時での生徒総会が開けれることが告知された。

まゅうは、その告知の見て(なんだか、嫌な予感がする...)と感じていた。そんなまゅうの予感は不運にもあたってしまい、2024年7月14日葡萄ヶ丘学園120年の歴史の中で初となる、臨時生徒総会が開かれた。

この臨時生徒総会が開催されることになったきっかけは、閉校を巡って、ある生徒たちが生徒会不信任決議案を生徒会に対して、提出した事によるものだった。

ここで、この学校の生徒会に関する規則をまとめた、「葡萄ヶ丘学園生徒会規則」第3章第1節第14条

において、「生徒会は、全校生徒3分の2以上からの臨時生徒総会の開催の要望または、生徒会不信任決議案の提出があったときは、これを開催しなければならない。」と定められているためである。また生徒側も、「葡萄ヶ丘学園校則」第1章第4節第7条において、「生徒は、生徒会長及び生徒会全体が学校風紀を乱すまたは生徒に対し今後の学校生活に対して、不安にする行動等を行った場合は生徒会に対し、生徒会不信任決議案を提出することができる。」と定めている。

(どうなるのかな...)とまゅうは、その行く末を見ていたが、生徒会長は、「生徒の皆様に対し、学校生活を不安にさせてしまったこと、ここにお詫び申し上げます。閉校の件に関しても我々生徒会は、今後も真摯に対応していきたいと思っていますので、もう一度チャンスをください。」と頭を下げた。その行動に、生徒たちは、ざわめき始めていた。

(まぁ、会長が言ってるし、1度目は許してあげてもいいのかな。)まゅうはこう考えていた。結果は、否決に4分の3以上が集まり否決された。

余談なのだが、会長は流れで誤っていたが、会長も生徒会全員も何もしていなく、生徒会を妬んでいたある一人の生徒がデマ情報を流し、それが生徒会不信任決議案の提出につながったのだとか。ちなみに、デマを流した生徒は、退学処分となったとか。

(まぁ、これで一件落着かな。)そう誰もが、油断していたが、後に再び学園史上最大の山場がくることは、誰も想像していなかったのだった。

そして、夏休みが終わった8月26日に第121期生徒会選挙が告知されることは、このときはまだ誰も生徒会以外に知る者はいなかったという...。