ノスタルジア
近所のいちょうをアップしたので、先月の上野公園のいちょうもどうぞ。
この日はハニワ展を観るつもりで上野へ出かけたのですが、予想通りの長蛇の列に、人混みの苦手な自分は早々に撤退。
そのかわりに、川瀬巴水の絵が出ているようだったので、東京都美術館へと向かいました。
残念なことに巴水の絵は2、3枚しかなく、あっという間に見終わってしまいました。
ついでなので、その隣でやっていた「ノスタルジアー記憶のなかの景色」を観ることに。
https://www.tobikan.jp/2024_uenoartistproject/index.html
これが私には当たりでした。
とくに、阿部達也さんの、写真と絵画の中間のような絵に心惹かれました。
霞ヶ浦の蓮田の朝の景色や、手賀沼ごしに見える遠くの街で灯りがぽつぽつつき始める風景。
そして、多摩川。
染地の絵の前からは、なかなか離れられませんでした。
夕暮れ時、遠くの山が霞んで、川岸の茂みから水面がのぞいて。
…自分が今の住まいを離れたあとでこの絵を観たら、懐かしさで胸が締め付けられるだろうな。
そう思って、何度も何度も何度もこの絵の前に戻ってきてしまうのでした。
何年も前、自転車で多摩川べりのサイクリングロードを走りながら見た風景が思い出されます。
あの頃はよく多摩川の河口まで自転車で行ったものですが、冬に河口から丸子橋あたりまで戻る道すがら、大きく湾曲する多摩川のむこうに見える富士山や丹沢の山並みはとても素晴らしいものでした。
左の膝に違和感を覚えるようになって自転車を手放し、それ以来、多摩川べりに行くことはなくなりました。
まだここに住んでいられるうちに、この冬はいちどくらいあの景色を見に、歩きに行こうかな。
(2024.11.17)