【絵本・きみはぼうさいたいし】政治評論家の森田 実さんが書評を書いてくださいました♪
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金澤麻由子の描く
動物たちの小さな美術館へようこそ!
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こんにちは‼️
あるがままを楽しむ専門家
ぼくぱぐ工房です
★前回の記事はこちら
⇒【文化の秋】イタリアボローニャ国際絵本原画展♪
今年の7月は、自民党・二階幹事長と絵本を出版させていただきましたが
出版業界紙『図書新聞』に 政治評論家の森田 実さんが
災害の教訓伝える防災絵本『きみはぼうさいたいし』について
大きな記事でご紹介くださいました。
超・長文だぁ〜〜😅
重みあるお言葉、感謝感激です✨
※森田 実(もりた みのる、1932年生まれ)株式会社森田総合研究所代表取締役。
わが国の重要な基本政策のひとつとして
「防災・減災・国土強靭化」がある。
阪神淡路大震災、東日本大震災、そして
世界的な異常気象もあいまって、
多くの災害に台頭しなければならない宿命を負っているのが日本である。
国をあげての防災対策の重要性をいち早く提唱したのが、
本書の原作者である衆議院議員の二階俊博だった。
自民党主党が下野している時期に、
わずか数名の国会議員とともに、
津波対策と国土強靭化に向けての議員立法をめざして
尽力した中心人物が二階俊博だった。
二階俊博、林幹雄等の努力の結果、津波対策の立法化が実現した。
さらに世界に向けて「津波の日」を提唱し、
11月5日を「世界津波の日」に制定することを提案した。
2015年に国連総会で採択され「世界津波の日」となった。
世界諸国民と各国政府が津波の脅威に関心をもち、
その対策を講じていく重要性を世界中が認識していく契機ともなった。
この11月5日は、1854(安政元)年、安政南海地震による津波が
今の和歌山県広川町を襲った際、濱口梧陵が稲むら(刈りとった稲束)に火をつけ、
津波から逃げ遅れた村人を高台に導いて、
多くの命を救った逸話「いなむらの火」の故事で知られる日だ。
不幸にして災害に遭ったが、人々の知恵によって
尊い人命が救われた成功体験の日ともいえる。
この「いなむらの火」のエピソードをモチーフとして、本書は制作された。
作品の主人公は「こうた」君。
日頃から医師のお母さんから防災教育をうけている。
そして、こうた君が防災のあれこれを学んだのが、
濱口梧陵(ごりょうさん)という設定である。
現代の子どもたちに伝わりやすいように、
絵本で展開される出来事は、子どもたちの身近に起きそうな内容となっている。
こどもたちがキャンプ場で、どしゃぶり雨のため、でんきもつかえなくなった時、
いつもさいがいにそなえて、避難訓練をしているお母さんの声が聞こえてきます。
こうたの知恵で危機を乗り越えました。(本書より)
私は、原作者・二階俊博とは四十年来の友人関係にあるが、
ふだん二階俊博はけっして饒舌ではない。
むしろ寡黙であり、他社の話にじっと聞き入るというタイプの人である。
政治家としては珍しい存在といえるかもしれない。
その二階俊博が、本書について、
「この絵本のこうたは、私の少年時代をモデルにした本です」と
少し遠慮がちに語ってくれた。
二階俊博の母は、地元で著名な医師だった。
私が実際に和歌山で取材したとき、少年時代の二階俊博を知る多くが、
「二階さんは、子どもの頃から賢く群を抜いて優秀で、
みんなのリーダーでした」と語っていたのを思い出した。
二階俊博が本書の原作を作成するきっかけとなったのは、
「防災・減災」対策における最重要課題として、
「どんな災害が起きても一人も命を失わないようにしたい」
という強い願いである。
そのためには、万全の防災対策が必要だ。
同時に一人ひとりの意識の中に、
ふだんから防災意識をもつことが不可欠である。
先の東日本大震災の際にも、「てんでんこ」という言葉があった。
各自が一刻も早く高台に避難するという合言葉が、
多くの命を救った事実がある。
幼い頃から何度も聞かされていたからこそ、災害時に役立ったのだ。
だから、幼い子どもの頃から防災に関心と高い意識をもつことが必要である。
本書は、「こどもたちこそが、防災・減災の主役に育ってほしい」という
二階俊博自身の願いを込めた絵本である。
政治家が本を著すのは珍しくないが、
子ども向けに絵本を刊行したという例は寡聞にしてきかない。
しかし、政治家が子供達にメッセージを伝えることは、大きな意味がある。
これまで日本の政治家が意識しなかったことを
二階俊博は実行したのである。
ユニークな発想と抜群の実行力の二階俊博らしい絵本の刊行だと思う。
先日、本書を私が所属している福島県いわき市にある
東日本国際大学の理事長に贈呈した。
理事長は孫娘と本書を広げ、孫が目を輝かして
絵本に没入するのを目の当たりにして、
大学附属幼稚園の全園児と幼稚園教諭養成過程に在学する学生に読んでもらおうと
一括購入して配布し、好評を博しているという。
各家庭、幼児教育現場、公立図書館などを通じて、
一人でも多くの子どもたちに本書が届けられることを願う。
本書は、すぐれた絵本であり、幼児から小学校低学年向けの
格好の防災教育テキストである。
だからこそ、私は本書が日本国内だけでは勿体ないと思う。
是非、本書を翻訳し、海外の子どもたちにも読んで欲しい。
わが国の児童書版元は、海外の優れた作品を積極的に日本語に翻訳して、
日本の子どもたちに提供していると評価できる。
だが、日本の児童文学や絵本を、外国語に翻訳して
世界に発信する実践は十分とはいえないだろう。
本書は、絵も美しく、文章も優れている。
まずは、英語に翻訳して広く世界に防災を訴えるきっかけとしていただければと願う。
(政治評論家)
森田先生ありがとうございます♪
FBでもご紹介いただいており、とてもありがたいです^^*
【ストーリー】
今日はユウタが楽しみにしていたキャンプ。
仲良し4人に大学生のリーダーが付き添います。
ところが川の側に建つ廃校を利用したキャンプ施設に着いたとたん雨が降り始め、あっという間に土砂降りに。
川辺でキャンプしていた人たちも廃校に避難してきますが、
発電設備が動きません。
真っ暗でみんなが震える中、ユウタはいつもお母さんと一緒にやっている防災訓練を思い出します。
日頃の訓練と備えの大切さを訴える絵本。
子供たちを「防災大使」と呼ぶ自民党幹事長・二階俊博さんの原作にイラストを描きました!
にかいとしひろ/原著/すずきみゆき/かなざわまゆこ/イラスト
出版社:金の星社
発行年月日:2021年06月05日
ISBN: 978-4-323-02475-2
本体1300円+税
32P 236mm×246mm
防災絵本『きみはぼうさいたいし』はこちら
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【絵本を描き終えて】
私自身は、大きな地震を2回経験しました。
一つ目は、13歳の時、神戸出身ということもあり、
阪神淡路大震災に遭遇し、衣食住の危機を体験しました。
当たり前だった水道・電気・交通などライフラインがどんなにありがたいことなのか、安全に暮らせること自体がいろんな人々によって整備されて守られていたことを痛感する出来事でした。
二つ目は、29歳で、横浜在住だったことから東日本大震災も体験し、
江ノ島で孤立してしまったことから、はじめての津波の恐怖や、また放射性物質や余震への懸念など様々な災害を体験してきました。
そのような経験から、神戸のオール被災者で作った絵本『地震がおきたら』を2017年秋にBL出版より刊行しました。
当時、阪神淡路大震災は「消防が負けた日」と言われていた中で、一人の消防士の発案で、阪神淡路大震災の被災者だけで、未来の子供達に向けた「地震に負けない」防災絵本を作ろうという運びになり、オール神戸・オール被災者のメンバーで絵本作りを行いました。あれから4年が経ち、2刷・3刷・4刷・5刷と版を重ねながら、防災絵本の読み聞かせや訓練などを通して、地元の方々、学校関係者、消防隊員のみな様と広く防災リテラシーとして取り入れてもらう活動・発信を続けていました。
そんな折、2021年1月に、自民党主党 幹事長 二階俊博さん原案の災害にフォーカスした防災絵本制作の依頼をいただきました。私は、震災を体験するだけでなく、防災絵本を読み伝えることで、地域の方々と防災意識を高める活動を続けてきたことから、さらに防災意識を高める子どもたちへの教育を手掛けていきたいと思い、絵(イラスト)を担当することになりました。
防災意識とは、まずは自分の身は自分で守る、「自助」のマインドを身につけること。誰かに依存するのではなく自分で考えて行動すること。そして「共助」周りのみんなを助けること。これらは大人も子供もいつでも振り返り続けないといけない「自立」意識だと思います。ついつい考えるのを怠ってしまう私たちだからこそ、絵本で災害を擬似体験して、災害のシーンでどうするか、ぜひご家族で話し合うきっかけにしてみて下さい。
日本国をリードしてきた二階幹事長の想いのこもった文章にイラストを描くことで、これからの日本を担っていく子供達の中に、「自分の身は自分で守る」「協力して助けあう」起こってしまってからだと遅い、「日頃の訓練と供えの大切さ」を訴え、しなやかな心を育成していきたいと思い込め描きました。
そして、災害だけに止まらない普段から「自分の頭で考えて行動する」習慣がつきますように。
そんな日本の子ども達が溢れると日本はもっともっと思いやりに溢れた強く元気な国になるはずです。
◯ 著者プロフィール
原作 にかい としひろ(二階 俊博)
1939年和歌山県に生まれる。父は和歌山県議会議員、母は当時まだ珍しい女性医師だった。和歌山県議会議員を経て衆議院議員に。当選12回経済産業大臣、運輸大臣などを歴任。現在、自由民主党幹事長、国土強靭化推進本部長などを務める。
絵 かなざわまゆこ(金澤麻由子)
神戸市在住。手描き絵画の魅力を、絵本、映像アニメーションやインタラクティブなメディアアートなどを通して表現するクリエイター。おおしま国際手づくり絵本コンクール2011において、『きみのいる家』(後に『てんからのおくりもの』として出版ワークスより出版)が最優秀の文部科学大臣賞を受賞して絵本作家デビューする。作品に『ぼくぱぐ』『ポワン』『さすらいのルーロット』(以上、出版ワークス)、『地震がおきたら』(BL 出版)、『きみのなまえ』(佼成出版社)などがある。
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