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bdp_erika
私の人生に何があったか・その1
自分にとって3度めの妊娠、2人目の出産である
小さい小さい息子を産み、その手に抱いた時
私は母になった嬉しさと大きな不安に苦しんでいた。
「この子はちゃんと育つの?」
小さな掌の指を一本ずつ数え、足の指も5本そろうか数え
目は?鼻は?口は?
おめでとうと告げる先生を呼び止め
「心臓は奇形ではないですか?確かめて下さい!」と
何度も懇願した。
2500グラムにちょっと足りない「次男」は
オギャーオギャーと元氣に泣いていたけれど
私は確信できない。
私の産んだ「長男」は当時数例しか確認できない
重篤な心臓の奇形で生まれた。
「あかちゃん」は命の躍動。
泣き喚き、生きていると叫ぶ。
この世に生まれた喜びを、不安を大声で叫ぶ。
「次男」は泣き喚く「あかちゃん」だった。
まっかな血潮の透ける元氣なあかんぼう。
その2年前に亡くなった「長男」は
びっくりするくらい色の白い子だった。
「あかちゃん」ではなく「しろちゃん」だった。
泣いたらチアノーゼが起きて心臓発作を起こしてしまう
「まっしろのあかんぼう」だった。
元氣な赤ちゃんは「まっか」なんだ。
「次男」は命の躍動を色と泣き声で表していた。
この子は生きる子なんだ、と思わせた。
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