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【913/1096】自分のよいところが言える
昔、心理系のワークで、「自分のよいところを挙げる」というのが何度かあって、そのたびに、うっと詰まる感じがあった。
自分の良いところが皆目、思いつかなくて困り果てた。
自分のいいと思うところを、人に聞いてくるというワークもあって、聞くとみな親切に答えてくれるのだけど、自分自身がその「良さ」まったく信用していなかった。
それは、トラウマの影響で防衛反応によるものだと後にわかったのだが、まあ、とにかく、子どもの頃からいい大人になるまで、自分には良いところなどないと言うのが私の強い思い込みとしてあった。
トラウマ治療をすすめていって、呼吸をやりはじめてから、自分の本来の感覚が戻ってきて、「いい塩梅」のところにいると、だんだん認められるようになってきて、自分というものの輪郭が掴めてきた気がした。つまり、そのくらい、自分がぼんやりしていた。
子どもが、「自分のいいところはこういうところだと思ってる」と夕飯を食べながら話してくれたのだが、それがあまりに的確で、素晴らしい洞察だった。
まさにそのとおりだよ、と返したのだけど。
こう書くと、どうも親ばかみたいだが、そうではなく、非常に冷静な的確さで、驕っているわけでも、不遜なわけでもなく、「ただそうである」というだけの話だった。
自分はそうである、という認識が的確。
こういう風に人は育つのだなあ、とある意味、健全な育ちを見せてもらっているような気がした。
子育てとは自分育てとかいうし、ほんとそうだなと思わなくないが、本来は親は育ってないとやっぱり駄目なんじゃないかと思っている。でも、自分はそこは多分に間に合ってなかった。そんな親の育ちが間に合ってない分も、カバーしてもらっているようで、ありがたいよなーと思いながら、ご飯を食べた。
自分と言うものを成長過程で、何度も認識し直しながら、人は大人になっていく。
そして、大人になってもそれは更新し続ける。
自分のよいところを吹聴する必要はまったくないが、自分で認識できるのはすごく大事なことだと思う。
こうしたいと変えるところと、そうでないところと。
いい塩梅、が大事。
では、また。
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