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よく眠る

子どもが生まれて、それまでの生活と変わったことはたくさんあるが、一番変わったなあと思ったことは、早寝早起きになったことである。
物心ついてから子どもを産むまでは、宵っ張りで、その日のうちに寝ることはなく、朝は全然起きられないのでギリギリまで寝ているような生活だった。休日の午前中は、ほとんど寝ていて、週末に寝溜めしていた。
眠りはあまり得意でなくて、ぐっすり眠って、「ああ、よく寝た!」と起きるということはまったく体験したことがなかった。

しかし、子どもを産んだら、情け容赦なく朝早くから起こされた。0歳児の頃は、夜泣きがひどかったので、朝早くというより、夜中じゅう起こされていたようなもので、これは地獄のような日々だったが、3歳すぎて夜泣きが無くなっても、子どもたちが朝早く起きる習慣は続いていて、わたしも早く起きるようになった。そうなってみたら、午前中がとても長くて、驚いた。
そして、その日のうちに眠るようになった。子どもを抱っこして体力的にも疲れていたので、眠らないと保たないと思った。
子どもを寝かしつけてるうちに寝てしまうこともあったし。

そして、だんだん、自分の睡眠のリズムがわかるようになってきた。
睡眠時間が6時間を切ると、次の日に影響があるし、不調が出やすい。7時間寝られると割と快適に過ごせる、ということがわかった。
今までの人生で、毎日7時間寝ていたことはなくて、寝ている時間が勿体無いと思っていたけど、ほんとはこのくらい必要だったんだなあと気づいた。

子どもの頃は、悪夢を見てうなされることも多くて、夜眠るのは好きじゃなかった。夜寝る前に一日の反省をして、ものすごくネガティブになって、そのまま寝ていて、朝になってもそのネガティブさを引きずり、どよーんとしていた。30代でうつ病になって、カウンセリングを受けた時、「夜寝る前に、反省しないでください。嬉しかったこと、楽しかったこと、今日やったこと(できたこと)を思い出してください。」と言われたのだが、もう長年ずっと反省していたので、寝る前に反省しないというのがなかなか難しかった。反省というより、自分のできなかったこと、ダメだったことを思い出して自己否定していたのだった。自己否定して眠りにつくと、悪夢をみるのかも・・・。夢の中でも苦しんでいたなあ。今はもうほとんどそのような夢を見なくなった。

「嫌なことがあっても、夜眠ると、次の日には忘れてしまう」という人がいて羨ましかった。眠ると忘れられるなら、魔法が使えるんじゃないか?と思った。ネガティブなことを引きずらないのは、健康度が高いと思う。
わたしは、寝ても寝ても、引きずり続けていたなあ。小学生の頃のやってしまった出来事(もう変えられない出来事)を30歳すぎても、くよくよと後悔していたりした。変えられない事実を悔やんでも仕方がないと知っていてもなかなかやめられなくて、もはや中毒のようだったと思う。
それでも、苦しくて嫌だったのだけど、やめれなかった。自分が悪いとせめてしまうことを。

早寝早起きをするようになって、自分の健やかさが上がった。子どものおかげと思う。強制的に早寝早起きになったのだけど、今はもう休日の午前中ずっと寝ているなんてことはないし、夜もだいたいその日中に、12時前には寝る。夜眠くなって寝る、ということが幸せなことだなと感じる。
ベッドに入ると、隣に子どもたちが寝ていて、お布団は暖かく、ぬくぬくとしていて、ふくふくとした気持ちで眠りにつくことができる。
朝起きたら、スッキリしていて、気分がいいというのは、奇跡みたいだなと思ったりする。夜寝る前に、呼吸をやったりして、調えてから寝るからかもしれないのだけど、そういう健やかさを手に入れたことはとても喜ばしいことだと感じている。


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