週末お遍路さん(41):50番札所をすぎて、納経についてご指導いただく
週末お遍路さん最終日は、雨にも降られず順調に納経を済ませながらのお参り。
スタートとなる53番札所延命寺さんでめちゃんこかわいい瓦の手ぬぐいを即買いしたり、足りなくなったお線香やろうそくを納経所で調達したりと、私たちが組んでいたスケジュールよりだいぶ前倒しで進行できている。
これは……帰る前に道後温泉でひとっ風呂ができるのでは!?
やっぱり歩いていないとはいえ、汗もかいているし、飛行機前のひとっ風呂は魅力ですよね!
ということで、しっかりお参りはしつつも、無駄を省いての前倒し遍路(朝ごはんなしだったのでその分の時間も前倒しできたのも大きい)。
かなり余裕をもったスケジュールを組んでいたのに加え、街中のお寺が多く、コンパクトな境内だったのも、前倒しできた理由のひとつだと思う。
しかしコンパクトなお寺が多いとはいえ、見所はたくさん。
55番南光坊さんには、私が愛してやまないポーズの狛犬さんもいるし、57番栄福寺さんに残る箱車もしっかり拝見。
栄福寺さんの箱車は、足の不自由な少年が、犬に箱車を引いてもらって巡礼していたところ、栄福寺さんで足が治っている事に気づき、箱車を奉納した、という話し。
何時代の話?と思っていたら、なんと昭和8年のことらしい。
マジっすか!つい最近じゃないですか!!
でも、こうやって箱車そのものが残されていると(お堂にそのまま置いてあるフランクさにビビった)、願掛けでお遍路を巡られている方々は勇気づけられると思う。千羽鶴もたくさん結ばれてたし。
58番仙遊寺さんはちょっとだけ山道を上った中腹にあるお寺。宿坊もある(しかも天然温泉らしい)。外観もとってもモダンな宿坊で、先輩は「また来たい!ここの宿坊に泊まりたい!」と大興奮。小高い山の上にある宿坊は、お部屋からの眺めも素晴らしいだろうし、私も機会があれば泊まってみたい!
仙遊寺さんで納経帳をお渡しすると、ぺらぺらと前のページをめくりながら、「楷書で書いてあるお寺もあるねぇ」とひと言。
そうなの!それは私も思ってた!
毎回、納経印をいただく際、皆様の達筆さに関心しきりなのですが、今回は草書ではなく楷書で書いてくださったお寺が続いてたんですよね。
「いつもみなさん素晴らしいくずし文字で書いて下さるんですけど、楷書でくださったお寺があると、なんて書いてあるか分かりやすくて」
「そうねぇ、分からないよね。納経帳はね、まず印を押すでしょ」
と、なんと解説付きで納経帳を書いていただけることに!
「いちばん上は、お寺のご本尊の梵字ね。真ん中の印と同じ。で、その下にご本尊、右は“奉納”、最後に左下にお寺の名前」
各札所でご本尊とお大師さまにお経を読み上げて納経してご縁を結んだ証ですよ、お寺の印は「●●山」だったり、その場所によって違うからよく見てみるといいよ、ここの前に行ってる南光坊さんは、唯一「●●寺」じゃないんだよね、と、とっても親切に教えてくださいました。
3人で「なるほどぉ!」と、(めっちゃ今更だけど)納経についてお勉強。納経所の方々も忙しいだろうし(今年はうるう年だからバスツアーのお遍路さんもいっぱい)、時間と余裕があったタイミングに伺うことができて良かった!
「いろいろ教えていただき、ありがとうございました~」と、納経所を後にして、時間はまだお昼過ぎ。今回はあと59番札所国分寺さんに向かうのみ。
これは……道後温泉行けるぞ!!!!
朝ごはんも簡単に済ませた我ら、お昼もしっかり食べたいよね。鯛めしはいただいたし、ほかに愛媛のご当地グルメってなんだろう?と、59番国分寺さんへの道のりでレッツ検索。
ヒットしたのは、愛媛のB級グルメ「焼豚玉子飯」。
「そんなんあるんや~聞いたことないけど」
「有名なご当地B級グルメらしいですよ」
道後温泉近辺で食べられるのがいいよね、と検索しながら、今回の週末お遍路さん最後となる、国分寺さんに到着。
今回最後だね!と気合を入れて境内に向かう私たち。
そしてここでもまた、忘れられない出会いがあったのです。