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週末お遍路さん(37):雨の岩屋寺で自分の新たな一面を発見する

高知県も無事に終わり、本格的に愛媛の札所めぐりがはじまる今回。愛媛は「菩提の道場」。
いや、「菩提」ってワードはよく聞くけど、「菩提の道場」ってどんな意味?と調べてみると、「煩悩を断ち切り悟りの境地に達することを意味する」らしい。

修行の高知を車でかっ飛ばしちゃったからか、まだまだ煩悩を断ち切れていない自信がありますが、スタートとなる徳島の1番札所の真反対、折り返し地点なので、少しずつ悟りの境地に近づける(方もいらっしゃる)のでしょう。

今回もいつもと同様、3連休を利用して、正に折り返しの44番~59番札所をめぐる週末お遍路さん。雨の降る朝でしたが、3人無事に空港で合流し、松山空港でレンタカーもピックアップ。

「ちょっとお天気微妙ですねぇ」
「車だからもし本格的に雨になっても大丈夫だけど、歩きのお遍路さんは大変だよね」

なんて空模様を気にしながらのスタート。

まず向かうのは、44番札所・大寶寺さん。ってゆーか結構な雨(本降り)でしてね。さらに駐車場から境内までちょっと歩く感じで、とにかく納経帳やお線香が濡れないようにしなきゃ!と、じっくり境内を堪能できる余裕がなかったのが正直なところ。
調べてみると、松尾芭蕉や種田山頭火とか、超有名歌人が訪れた石碑もあったみたい。
本降り過ぎて写真もほぼなしです。

そして濡れネズミになりながら車に戻り、次なる札所、45番岩屋寺さんへ。
岩屋寺さんへの道のりは「車遍路の難所」。でも、まぁ確かに道は細いけど、そこまで?と思っていると、その理由は「駐車場から30分くらい上る必要があるから」でした。

えぇ!!
上りますよ!!
雨ですけど!!!

雨上がりに見えるのが悔しいが、普通に雨でした。

駐車場から少しの距離は、左右にお土産屋さんのある参道。その先は、微妙に滑りそうな急坂+階段。納経を終えて降りてくるバスツアーの方々とご挨拶しながら(ツアーも、雨だから今日はお寺行きませんできないから大変よね……)、息を切らしつつようやく境内へ。

本堂と噂のはしご。晴れの日みたいだけど、雨降ってましたからね!

そして、岩屋寺さんといえば、本堂横にあるはしごを登って行くことができる、岩に囲まれた修行場!
頑丈そうな木のはしごですが、雨でしっとりしてるし、どうしよう?と思いつつ、とりあえずちょっとだけ……と2段くらい登ってみましたが……。

私、断念しました!

すいすい上るOちゃん。まじですげぇ。

というのも、まず、はしごの1段が普通より全然高さがある!それだけで結構怖いのですが(降りる時、足が短い私はなかなか足が届かないので、さらに怖さを倍増させる)、どうやら私、高所恐怖症かもしれない。
ただ、崖の上とか足元が透けてるとかは全然平気なのですが、足の裏が全て着いていない、というのが怖い!!
そこそこ立派なはしごとはいえ、接地するのが土踏まずの部分のみなのが、めちゃんこ怖い!!
そんなポンコツの私を横目に、「登ってみようかな」とすいすい上に行くOちゃん。そして続いて「え、じゃぁ私も」と、Oちゃんに続く先輩!!

すげえよ!ふたりともすごい!!!!!
尊敬!!!

引き続き上る先輩。尊敬。

Oちゃんがはしごを登っている時、ご夫婦お遍路さんがいらっしゃって「若い人はすごいねぇ~。もう見てるだけで怖いよ~」とおっしゃっていましたが、いやホント、ふたりともすごいよ。

降りてきたOちゃんに「見たい?上がどうなってるか見たい??」とニヤニヤしながら写真を見せてもらい、先輩には「ホントに行かなくていいの?上から降りる時は怖かったけど、それ以外は大丈夫やで」と言われましたが、丁重にお断りしました。
晴れの日にリベンジできれば!!!やる!!!かもしれない!!

ネタバレですが、梯子の上はこんな感じらしいです。

ご本尊はお山全体という岩屋寺さんは境内が広く、本堂からまた少し登って大師堂、そのさらに上に、我らが推し・お大師さまも修行したと言われている「逼割禅定」があるのですが、逼割禅定は普段はカギがかけられています。見た目にも相当険しい場所だから、行くなら社務所でカギをお借りしないといけないらしく、こんな雨の日は到底無理だよね、と引き返すことに。

そして岩屋寺さんには、本堂の奥も「穴禅定」という場所がある。
真っ暗な洞窟の中を10メートルくらい進むと、お願いを叶えてくれる「かなえる不動」や、お大師さまの像があるとのこと。
ちょっと覗いてみると、洞窟の中は足元を照らす小さなライトがポツポツとあるだけで真っ暗。足元もごつごつだし、雨だからなのか、上からぴちょんぴちょん水が滴り落ちてくる。

「行ってみます?どうする?」
「ちょっと怖いわ……」
「確かに先頭はちょっと怖いかも。行ってみたいけど……」

ということで、高いところは怖いくせに暗い洞窟への恐怖心はあんまり感じないわたしが先頭で、穴禅定にトライすることに。
こんなところでも得意不得意が別れるとか、これも新たな発見。

しかし暗闇にそこまで恐怖心がないとはいえ、私も恐怖心ゼロではない!
用意された手すりを頼りに、「ここちょっと段差ありでーす」とゆっくり洞窟を進む私たち。
ゲリラ的にいらっしゃるお地蔵さまに「あ、おじゃましますー」とご挨拶し(暗い中にぽつんといらっしゃるから、マジでびっくりする)、最奥でお地蔵さまとお不動さま、お大師さまにもご挨拶。

公式サイトに「ワンダーランド」と書かれている通り、ホント、いろんな体験ができる札所でした!
岩屋寺さん、もう一度晴れた日にちゃんと行きたい。


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