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映画のはなし:ノーマン・リーダスはダリルじゃなくて『処刑人』

また映画熱が上がってきて、暇があるとなんとなく映画を観ている今日この頃。
しかし新作ではなく、自分が好きな映画を観返す、というのが自分のオタク気質を物語っていますね。

というわけで、『処刑人』。原題は『The Boondock Saints』。
私が最初にノーマン・リーダスに出会った作品です。Blu-rayボックス買っちゃう程度に好きです。
本国アメリカをはじめ、さまざまな国でR指定を受けてるけど、日本はなぜかPG-12。日本、おおらか!(たぶん全編通してFワードがめっちゃ出てくるからだと思う)
そして、公開時期がコロンバイン事件と近かったため、本国でもたった5つの劇場で数週間しか上映されていない作品。上映ではなくその後のビデオ販売でかなりの金額を稼ぎ、本国でもカルト的な人気を獲得しました。

敬虔なカトリック信者のマーフィ&コナー・マクマナス兄弟。ロシアン・マフィアとの諍いで留置所に入れられたふたりは、「悪人は処刑しても問題ない」という神の啓示を受け、神の名のもとに次々と悪人を処刑していく。
しかし彼らの行動が気に食わないイタリアン・マフィアのボスに目を付けられ、「伝説の殺し屋」に狙われたマーフィとコナー。彼らはイタリアン・マフィアを壊滅させるべくアジトを襲うが、それは罠だった。捕らわれたふたりを助けたのは、先のロシアン・マフィアとの諍いでふたりを逮捕した、天才的なプロファイル能力を持つFBI捜査官スメッカー。
その数か月後、イタリアン・マフィアのボスの裁判が開かれたその日、ある出来事が起きる。

とまぁ、厨二っぷり大爆発の映画なんですけどね。

この映画で大事なのはストーリーじゃないんです!
この映画で大事なのは、

ノーマン・リーダスがキレイ!!!

ということと、

ウィレム・デフォーのキレッキレの演技と女装姿なんです!!!!

マクマナス兄弟の弟マーフィを演じたノーマンは、当時30歳。生業俳優ではなく、プラダのモデルだったり、まだまだいろんなことをやってお金を稼いでいた時期。
ここ数年はゾンビと戦ったり(『ウォーキング・デッド』最後のほうはゾンビ関係なくなってきたけど……)大好きなバイク関連の番組に出たりしていますね。髪型もセミロン毛が定着しているノーマンですが、本作では短髪。
どうでもいいけど、ノーマンはキティ先輩LOVE。

そして忘れちゃいけない、サイコなFBI捜査官スメッカーを演じたのは、私の愛するデフォー。
殺人現場の捜査はプッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』を聴きながら(でもプロファイル能力は激高)。そしてあの大きな口を隠そうともせず女装姿を披露。ちなみにけっこう足がキレイ。

マクマナス兄弟のお兄ちゃんコナーを演じたショーン・パトリック・フラナリーもイケメンなのですが、最近はもっぱら低予算映画に出てるみたいですね。とんと見かけなくなってしまった……。

監督のトロイ・ダフィーは素行問題とかなんかいろいろあったらしく、パッとしないのですが、超絶粗削りなタランティーノ風作品、というのがいちばん伝わりやすいかもしれないです(褒めてんだかわかりづらいけど)。

この映画、ストーリーに輪をかけて厨二っぽさを感じさせるのが悪人を裁く時のポーズとセリフなんですよ。

悪人を跪かせて、その後ろに立つマクマナス兄弟が左右から銃を頭に突き付ける。そして声を合わせて祈りの言葉を唱え、最後の「父と子の聖霊の御名において」で、バン!

一卵性の兄弟、という設定らしく、基本的にマクマナス兄弟が左右対称になるシーンが多くて、そのビジュアルもまたマンガっぽい。

いやいや、もう、なにこの厨二感。たまんない。

『マッドマックス』のように、もうストーリーなんて関係なしに、ノーマン・リーダスとウィレム・デフォーを愛でるための作品(と思っている)。

ちなみに『処刑人Ⅱ』もあります。
デフォーは出ないですが、監督もマクマナス兄弟も続投。続投なんですけど……ま、死ぬほどお暇な時に。という感じ。
Blu-rayも圧倒的に『処刑人』だけ再生してます。
そういうことです。

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