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ヨルダン レンタカー旅(8):生きてるうちに来れると思っていなかった

前回まではこちらをどうぞ。

さまざまなヨルダン トラップを潜り抜け、無事にペトラのベースキャンプとなる「Petra Moon Hotel」に到着。
ペトラ遺跡の入り口まで歩いてすぐのプチホテル。ここに2泊して、今日の午後と明日、1.5日ペトラ遺跡を堪能する予定。

ペトラは紀元前1200年から人が住んでいたらしいけど、ナバテアの人々の都市として栄えたのは紀元前1世紀。最大4万人もの人が暮らしていたらしい。貿易都市として名を馳せつつも、大国に囲まれた小国のため、国として生き残るためにいろんな国交策をとっていたらしいですね(後日NHKのドキュメンタリーで覚えた知識)。
ローマ帝国に吸収されたのは105年。663年にはイスラム帝国に支配され、749年に発生した地震により、ナバテアの人々はついにペトラから離れたとか。
放棄された巨大都市は1000年後の1812年に発見され、以降発掘が続けられているけど、いまだにその大部分は未発掘という広大な遺跡。

そしてそして、私の大好きな『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』のロケ地(ここ、めちゃくちゃ大事)。

世界遺産のなかで最も入場料が高いとされるペトラだけど、1日じゃ絶対に足りないし、せっかく来たんだから満足するまで見て回りたい!
2Daysチケットで1万円くらいしたけど!(でも1Dayが8,000円近いのでめっちゃお得)

でもでもでも!!!!
それ以上の感動と体験が私たちを待っていた。

ここから大冒険がはじまるのです。

ゲートをくぐってしばらくは屋根もない砂漠の道を進む。
あの岩の間をうねうね進む道までちょっとあるんだね、なんて話しながら、馬車で悠々と移動するご婦人たちを横目にとぼとぼ歩く私たち。そして「シーク」と呼ばれる、岩の間のうねうねにようやく到着。

シークの岩の削られ方も芸術的。

岩の裂け目であるシークは、狭くて細くて薄暗い1.2キロの道。
人とすれ違うのもギリギリくらいの細い部分もある岩の間をずんずん進んでいく。ちなみに、ロバさんに引かれた馬車もここを走り抜けていくので、たまにちょっとびっくりします。けっこうなスピードで来るから。あの人たち。旅友ちゃんとふたり、「次のお客さん捕まえなきゃいけないし、軽くなってるから帰りは超特急だね」と笑う。

ロバさん馬車、帰りは超特急。

シークにもナバテアの人々の知恵(水を渡していた水路の跡)や、彫刻があるんですが、

でも!
まずは!!!

何はなくとも私たちは「アレ」を見たいんだ!!!!

どれだけ続くか分からないシークを歩きながら、そりゃもちろんこの曲を口ずさむわけです。

♪たーたらったー
  たーらーらー
  たったらったー
  たーたーたーらーらー

ペトラもお猫様天国。でもなぜかみんな茶トラ。かわいい。

ちなみに、私のほかにもふたりくらい歌ってる人を発見しました。
いや分かるよ。歌いたくなるよね。っていうかもうこの地のテーマソングだよね。
でも、どのくらいこのシークが続くのか分からなくて、どこで歌うのがベストなのかが分からないままでしたけど。鼻歌ポイントとか書いといてくれないかな。

そしてそして、前方から聞こえる歓声で確信する、シークの終わり。

最高すぎるのよ、この登場演出。

もうさ、ドラマティックすぎるのよ。
舞台が出来すぎてるの。
薄暗いシークの裂け目が一瞬にして明るくなって、そこに現れる壮大なファサード、エル・ハズネ。

入り口に水色の服を着た女性が立ってるので、そこから大きさを想像してください。

あまりの感動で旅友ちゃんと歓声をあげて手を取りあい、「来たねーーーーーー!!!!」と感情を爆発。
語彙力とは!って自分でも思うけど、本当に感動したときって、全然うまいこと言えなくて、「うわぁ!」「スゴイ!」「うれしい!!」を何度も繰り返した。
私よりたくさん世界を見てきた旅友ちゃんの、「生きてるうちに来れると思ってなかった」というひと言、ホントに忘れられない。

うん。
本当に、この目でこんな風景を見られる日が来るなんて思ってもいなかった。

本気で夢なんじゃないかと思うくらい、現実味のない遺跡だった。


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