週末お遍路さん(26):10歳若返る(らしい)水のがぶ飲みと久々の山登り
27番・神峯寺さんは、お寺に着く直前の山道が、車1台分の車幅しかない細いウネウネ山道。「対向車来ませんように~」という私たちの願いが通じたのか、対向車もなく無事に到着できました。ありがとう、お大師さま!
ちなみに駐車場からもけっこう上る必要があり、冬休みで体力の落ちた私たちも、ぜーはー息切れしはじめる。そして神峯寺さんには、息切れした私たちを癒してくれるかのように、本堂に続く階段横に湧き水が!
しかも飲める!
高知の名水としても有名らしいので、とりあえず飲んでおかなきゃ!とゴクゴクしていると、
「その水、まろやかでおいしいでしょ~」
「ペットボトル持ってきた~?ちゃんともらって帰るんだよー」
「その水飲むと10歳若返るからね」
と、おじさまお遍路さんが横を通り過ぎながら、続々と声を掛けてくれました。
「10歳若返るの!?飲まなきゃ!もっと飲まなきゃ!!」
そらそんなこと言われたらがぶ飲みしますよ。
相当飲んだので、たぶん私、小学生くらいまで若返ったと思う。
そんなこんなで納経を済ませたら、本堂のさらに上に「神峯神社」なるものがあるらしいというお知らせを発見。神峯神社さん、現在は27番さんの奥の院で、江戸時代に建てられた社殿が今も残っているとのこと。軽い気持ちで「行ってみる?」と、遊歩道を歩きはじめた私たち。
いや、もう、遊歩道ってか山登りだよね……。これ……。
距離はそんなでもないんだけど、普通に辛かったです。
今回、車で楽しちゃってるから余計かもだけど。
でも神峯神社さんは本当に素晴らしくて、来てよかったな、と思いました。超立派な杉の木が鳥居代わりになっていたり(写真撮ったつもりなのに行方不明)。
神峯神社のその上に「空と海の展望公園」なるものもあったのですが、お昼時でお腹も空き、私たちも瀕死状態。「ご飯食べよう……これ以上上るのはちょっとキツイかも」と、退散決定。
車遍路に切り替わったとたんに軟弱になった気がする。
そして軽いランチ難民になりながらも、最終的に私たちにお昼を食べさせてくれたのは、「安芸しらす食堂」さん。
店内のレストランは30分待ち。本日の行程上ウェイティングしている時間はないかも……と悩んでいたら、お店のお姉さんが「外のフードワゴンならすぐ食べられる」と教えてくれました。
ので、お店の外でしらす丼×3とカツオのタタキを食べることに。
もう、しらすたっぷり!
ご飯と同量くらい入ってんじゃないか、ってくらい、しらすたっぷり!!
カツオのタタキもめちゃんこ美味しい!!
フードワゴンなのにこんなご飯食べられるなんて、高知最高!!
感動のお昼を終えて、本日の札所めぐりは終了。お宿「民宿 喫茶 きらく」さんを目指す。
きらくさんは、その名の通り、「気楽に過ごしてね」から名づけられたよう。3名の私たちは、別棟の超新しくて素敵なログハウスを一棟に案内されました。
「ひとりは床に布団になっちゃうけど……」とのことでしたが、出来立ての広いログハウスを貸し切りさせていただけるなんて、超うれしい!
しかも、お風呂屋トイレだけじゃなく、室内に洗濯機+乾燥機まで完備されている!
さらにさらに28番・大日寺さんまでも歩いてすぐ!
最高。
というわけで、お宿に車を置いて、夕ご飯までの間に28番さんにお邪魔する。無駄のないスケジューリングだわ~。
気さくで話しやすいおかあさん+お手伝いに来ていたおかあさんも、とっても素敵な方で、夕食時には歌のお接待まで!「気にしないで食べてていいからね」と、童謡から、ご自身で作詞作曲されたお遍路さんの歌まで。
私たちのお隣にいたフランス人カップルから、「おかみさんの説明を解説せよ」の圧をめっちゃ感じたんだけど、申し訳ないけど私にそんな語彙力はない……。
なんたって、「こちらの方、明日の朝ごはん、何時にしたらいいかしら?」と困っていたおかみさんのため、それくらいは!と思ったのに、パッと「breakfast」って単語が出てこなかったくらいですから(自分でもマジでびっくりした)。
ちょうど連休だったので、お宿の敷地のお庭でお孫さんが遊んでいたりして、超ほっこり(翌朝も6時くらいから全力で遊んでて、マジで子どもの体力すげぇ!って思った)。
朝ごはんもボリューム満点。フランスから来たおふたりは歩きとのことなので、お宿でお別れだね、気を付けてね。と朝食後にお別れ。
おかみさんたちに「気を付けてね」と送り出されて、ちょっと不思議そうな顔のふたり。「take careって意味だよ」と教えてあげたら、何度も「キヲツケテ…キヲツケテ」と練習していました。
たぶん、今まで、何度もそう言って送り出されてきたんだろうね。
私たちも準備をしてお宿を出ると、ちょうどフランス人カップルも出発するところ。声を掛けてくれて、「キヲツケテねー!」と、お互いで挨拶しつつ、私たちは車で29番さんへ。
とりあえず、自分の英語力がビビるくらい低下していてショックでした(breakfast出てこないとか、どうかしてる)。