台湾と私の10年間。2
よく日本の人に投げかけられる言葉
「台湾の人って親日で優しくて良い人ですよねぇ」
そんな時、必ず聞き返します。
「行かれたことはありますか?」
そうするとだいたいの人が
無いんですけどそう聞きます、とか
昔旅行で1-2回、とか言います。
ここで余談ですが
日本人のパスポート取得率ご存知ですか?
低ッ。
正直コロナ前までは、台湾と中国がごっちゃになってる人も沢山いました。
(今もいます)
ただ自分自身も10年前に台湾に行くまではアジアに行った事もないし、台湾のことも恥ずかしながらあまり良く知りませんでした。
要するに、本当はよくわかってないけど何となくそうなんだろうなって思ってる人がほとんどってこと。
だいたい台湾に限らず、日本国内だって、
旅行中はだいたいお互い良い人。
それが"住む"とかましてや"ビジネスをする"となると違って当たり前。
私も最初3年くらいは3-4ヶ月に1回行く出張者でお客様だったので、全ての方に本当に良くしていただきました。
日本人には想像つかないと思いますが、
台湾の会社はほとんどがトップダウンで
ある意味、社長は神様。
社長が全霊をかけている案件は猛スピードで進みます。
逆に、社長が忙しくなって手がかけれなくなったり、興味を失ってしまったものに対しては急に進まなくなる。
そこには理由も打開策もない。
私も3年目でその壁にぶち当たりました。
熱心に取り組んでくださっていた社長が、グループ全体の会長になり、末端まで手が回らなくなったのでした。
そうすると途端に売れなくなりました。
行く度に売れてないのにドカンと売り場に置かれ、ホコリを被っている商品達を見て悲しくなりながら、これまた行く度にいつも変わる売り場のスタッフに商品レクチャーをする。
けど契約上ほかと商談も出来ない。
1年協議して、契約更新を待たずに独占を解除してもらうことが出来ました。
ですが、その際に
残っている在庫をうちが買い取る
という条件がつきました。
色々無茶苦茶でした。
でも当時の私が戦うには知識や経験が無さすぎた。
正直な話をして、
この頃の記憶が私にはあまりありません。
当時はアメリカ催事にも参加していて、
年3回アメリカにも行っていたし、
東京にある中国系の会社さんの美容顧問もさせていただいていたり
とにかく忙しなく動いていたということは当時の写真をみるとわかるのですが、
どこに向かって走っていたのか
何を成し遂げたかったのか
とにかくいつも焦っていた気がします。
子育てもまだまだ手がかかる時期で、
シングルマザーなんだから父親もやらなきゃいけない、仕方ない
早く結果出さなきゃ
と思う一方で
母親としていつも子供といてあげれないことが申し訳なくて、罪悪感は増すばかり。
あの頃のメンタル状況考えると、
そのあとの判断ミスが理解できる。
分かりたくないけど、
そりゃそうなるよね。