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秋桜からケイトウへ:2019年10月のIKERUレッスン

IKERUでは毎月テーマのお花を決め、その花をデザインした和菓子をY-anのゆきこさんに作っていただき、花を二度楽しむ、という設計にしています。なので、前の月に、はなどんやさんのサイトを見ながら、その月らしい花の組み合わせ、予算以内でどうおさめるかと、ああでもないこうでもない、と考えます。とても好きな時間です。

10月は、秋桜(コスモス)と決めました。いろいろ予定があったため、6日に一回、あとは6回のレッスンはすべて下旬に設定しました。ゆきこさんにも素敵な和菓子を作っていただき、準備万端。

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Y-anにつくっていただいている和菓子

6日のレッスンでは、繊細なコスモスの水揚げに失敗し、ぐにゃぐにゃになっていたのですが、それをみなさまとても素敵にいけられました。

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西村明子さんの作品

この失敗をいかし、次からはちゃんと入念な水揚げをしよう、と思っていましたが、あの大きな台風のせいか、コスモスの入荷が止まりました。あらら。

これは、栽培とはいえ天候に左右されるお花を扱っている限り、必ず起こることです。はなどんやさんは、この県から入荷がなければ、ではこの県の農家さん、と卸の機能を最大限に発揮して対応してくださいますが、それでもないものはない、という時があります。

秋らしい組み合わせなのでコスモス以外の花(雲竜柳、リンドウ、ソリダコ)は変えたくない。コスモスを何に変えたら、また違った秋の雰囲気になるかと考え(あとは値段も)、明日香園のケイトウに決めました。

そして、どれも本当に美しく同時に力強い作品が生まれました。和菓子は変えられないので、ケイトウを生けた後に、コスモスの和菓子を食べていただきましたが。

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尾角光美さんの作品

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宮本恵理子さんの作品

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荻野淳也さんの作品

コスモスをいけた作品はどれも秋の野原のような繊細なやさしい作品に。他の花はそのままでもメインをケイトウに変えただけで、全く違う力強さを持つ作品となりました。

このところ、特別レッスンも入れると月に45-50名ぐらいの方に来ていただいています。毎回どの作品も、その美しさにため息が出ます。そして、IKERUに来てくださっている方々とお花との関係が、いけばなをやっていない時に比べて、圧倒的に豊かなものになっていることに喜びを感じています。

*写真の後ろにある絵は、大好きなアーティストのKuniさんの作品です。毎月、作品のイメージに合わせて絵も変えています。

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