
#32 週刊囲碁日記/碁会所土日休みの謎/囲碁はゲームか文化か/ガチ囲碁勢とゆったり囲碁勢の共存について/棋士もセカンドキャリアを考える時代
こんにちは。瀧真有子です。GWも終わり、日常が戻りましたね。
囲碁の世界はGWなどほぼ関係ないようです。プロの対局が大型連休と無関係なのはもちろんのこと、イベントなども、囲碁のビジネスの場合、人の余暇の時間をいただいて、自分たちの仕事に変えていかなくてはいけないわけですから、休日は業界人にとって稼ぎ時なのかなかな、と思っていました。
という中で、Xでは、下記のような記事に反響がありました。
麻雀を楽しんでいた方が、囲碁を始めたことで、苦労していることをまとめた内容ですが、初心者がぶつかる壁や、囲碁が普及しにくい理由に繋がっているものもあり、なるほどと思いました。
囲碁はゲームか文化か
囲碁は将棋や麻雀、他のゲームと比較されることが多いですが、囲碁界隈の方々は、将棋との比較は良しとしても、麻雀やその他のゲームと比較されるのを嫌がる方が多いです。
「ボードゲーム」という括りに入るものであるのに、「ゲーム」というただの遊び、と思われそうな括りとは違うと言いたいのでしょう。
Eスポーツなども躍進している中で、囲碁や将棋だけ特別、という感じを維持するには限界があると思います。
個人的には、囲碁はゲームの1つだと思っていますが、日本棋院の定款には囲碁は「国技」と書かれていますし、古くから伝わる文化で、棋道としての文化的側面を大事にしたい人たちが多いようです。
「囲碁は国技」日本棋院が定款変更 人気低迷に危機感
https://www.asahi.com/articles/ASNBQ5VMRNBPUCVL021.html
格式を大事にしすぎることが、入門者やビギナーが入りにくい土壌を作っているのではないかと思っていますが、ここまで来たら、逆張りでどんどん格式を上げていくことで、特別感を出すような方法もあるのかなと思っています。
伝統、文化、格式、これらをどう破っていくかについての考察は、以前に書きましたので、よかったらどうぞ。
将棋人気との格差が広がる中で、ここ数年の囲碁界は、後のない勝負の時期になるでしょう。普通のやり方では難しいので、身を切るような大胆な改革を期待します。ちょうど日本棋院の役員も変わるようですし、数年で変えられるほど甘いものではないと思いますが、変革の兆しが見えることが、スポンサーへのアピールにも繋がるはずなので。
碁会所、土日休みの謎
さて、X界隈で盛り上がっていたのは、
「どうして碁会所は夜早く閉まって、土日も休みのところが多いのか」
という話でした。それについては、囲碁のインストラクターである方が詳しく書いてくれているのでご紹介します。
X上では色々と議論がありますが、碁会所が日曜や平日の夜に一般営業をお休みの理由は色々とあります。
— 永代和盛(永代囲碁塾) (@nagayojyuku) May 6, 2024
実際に囲碁サロンを経営している観点からお話します。
「日曜は普段のお得意様である高齢者層が来にくい」
・孫と会う
・NHK杯を観る
・囲碁界の他のイベントとぶつかる…
上記の考察にほぼ賛成ですが、加えて、公民館などで行われている地域のサークル活動が、碁会所の経営を圧迫してる面もあります(休日に限らず)。
ここから先は有料公開となります。
個別の記事をご購入いただくよりも、メンバーシップにご登録いただくか、有料記事まとめパックをご購入いただいたほうがお得です。いつもサポートしてくださる皆様に感謝いたします。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?