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エッセイ『romi-unieのジャム』
ジャムは幸福感のある食べ物だと思う。
たくさんの果物が砂糖と一緒に鍋で煮られ、ぎゅっと甘さの濃縮されたそれが瓶のなかに詰められる。柔らかくなった果肉がとろりとした液体のなかに身を潜めるようにして、でも隠れきれずにごろごろと入っている。なんとも贅沢な感じ。
とりわけromi-unieのジャムは、幸福感が溢れているように思う。すこし小振りのかわいらしい瓶に詰められたそれは、自分にはもちろん、ふいに思い浮かんだ誰かへの贈り物としても購入したくなる。
「お菓子みたいなジャム」がコンセプトだというジャムはその種類もさまざまで、果物を組み合わせた独創的なものからシンプルなもの、旬の果物を使ったものやお酒を加えたもの等々、お店に行けば必ず迷ってしまうのだけれど、その迷っている時間もまた幸せに感じてしまうのは、どんな味がするのかしら、と想像するとき、口のなかはすでにおいしい幸せの予兆で満たされてしまうからだ。
鎌倉の若宮大路沿いにあるジャムと焼菓子の店『Romi-Unie Confiture』は白い木調の優しい雰囲気で、入るとまず、壁の棚一面にずらりと並ぶジャムの種類の多さに驚かされる。そして、お店の奥には実際にジャムを作っているアトリエがあり、その作業風景を小さな窓を通して覗き見ることができる。丁寧な手仕事はきっと大変なのかもしれないけれど、遠目で見ているとなにか甘い物語の一編を覗き見しているようで、ちょっぴりわくわくしてしまう。ちなみにお店ではジャム以外にも、乙女心くすぐるさまざまなお菓子や紅茶等も売られていた。
おいしいジャムがあると、なんだか嬉しい。
わたしは基本的に家では米食中心で、パンを食べる頻度はわりと少なく、そのぶん、パンのある日は妙にわくわくしてしまう。そして、そのわくわく感に花を添えるのがジャムの存在で、とりわけromi-unieのジャムが食卓にある日はたのしみが倍増し、そんな日はこころなしか、朝の目覚めが良い気がするのだ。
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こちらのジャムは、りんごとアールグレイのGilberte(ジルベルト)
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