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いつもたったひとりのために。

何をするにも、たった一人の誰かに想いを向ける。

教師だった母はよく、「私が教師を続けてこれたのは、いつもたった一人の生徒のためだった。」と話す。
「私が学校に行かなければ、あの子の居場所がなくなる。そんな子が毎年必ず一人はいるから、定年まで働けたのよ。」
尊敬する著名な教師も、
「たった一人のために伝えようと考えた授業が、結局はみんなにわかりやすい授業になる。」と言っていた。

言われてみれば、いつの時代も、たった一人の恋人のために歌われたラブソングが、みんなの心をとらえている。

私も、大勢を前にした時でも、心にはいつも、一人の人を思い浮かべ、その人に伝わるように、それだけを考える。

文章をかく
料理をつくる
歌を唄う
教える

私が大切にできるものは、それほど多くない。

麻佑子

#日記 #エッセイ


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