Irving Penn のflowersに憧れて、朽ちてゆく花の美しさを写真に収めたいと、常々試みてはいるものの、いっこうに上手くいかない。
つまりそれは、枯れゆく姿を、本当に美しいと思う眼が、私の中にまだ、育っていないということだ。
日本という国は、若さやかわいさを重宝がるきらいがあるけれど、その瑞々しい魅力に怯むことなく、しわがれてこなれた気品や色気に、美しさを見出すことができたなら、もう何も怖くない、という気さえする。
命尽きた花を、あの様に艶めかしく写す、その心に興味がある。
麻佑子
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