『ともぐい』河﨑秋子
「新たな熊文学の誕生」という惹句に惹かれた。熊文学とな!
北海道の山奥にひとりで住む猟師、熊爪(くまづめと読む。すごい名前!)が、ある日怪我を負った男を助ける。男は冬眠してない熊、「穴持たず」をを追っていたという……。
おもしろくてぐいぐい読んでしまった。熊爪のケモノっぷりがすごく徹底している。行動原理がほとんど熊。飼ってる犬(とても賢い)に名前もつけてないし、話す言葉が単語の羅列。狩猟シーンも迫力あった。熊を現実離れした怪獣にしてないのも新鮮だった。
映像化するなら、熊爪役