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世間はゴールデンウィーク。そのことを師匠に言うと、「何じゃソレ」と。声をあげてもダメならば、ボードに一句たたきこむ。 「あしたまた仕事メーデーメーデーと」 川柳に鞍替えしよかな… と言っても、川柳と俳句の境がよう分からん。師匠に聞くと、俳句は発句から生まれ、川柳は前句附をベースにしておる云々…。そんな古いむかしの誕生秘話じゃない、現代における二者の違いはどうなっとるんじゃ??? 師匠のたまう。「絵にたとえるなら、俳句は静物画、川柳はポスターじゃ。俳句は、個人の美意識が
上達しない俳句を嘆いていると、「おまえの問題はキレにある」という。「キレとは何ですか」と聞くと、俳句の三要素うんぬん。思わずあくびすると、「あした講義してやるから、竹刀を準備して待っとれ」と。なんですかそれ?俳句に竹刀が必要ですか? ということで、あした限りの命かもしれません… 「竹の秋手を切ることもありにけり」 翌日、竹刀をスポーツチャンバラの小太刀に代えて、おそるおそる仕事場のドアを開いた。すると、腕組みをして仁王立ちする師匠の姿。 目を合わせることもできず、恐