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雑記2 物に命は宿るのか?

行く逃げる去る
とはよく言ったものだなぁ、と思う
気付けば明日はバレンタイン

ただのお菓子屋のイベントだけどね
それでも夫や婿殿や義父にチョコ買わなきゃ、
という気になる私は、業界にしてやられているのかな
とか

チョコ?お姉ちゃん、チョコだって!へぇー…でチョコって?
私たちは食べちゃダメなのよ

で、話は変わって昨日炊飯器を買った
カードのポイントが結構貯まったので決心した
(万のつくものは決心が必要)

古いのもまだ元気に働けているが、
夫から、買い換えたら?炊飯器とフライパン
と昨年からずっと言われ続けてきた

頑張って働いてくれているのに、まだいいよ
フライパンも、上にくっつかないシートを敷けば
別に…新しい高価なもの要る?
とか思ってそのままだった

フライパンと炊飯器という比べようのないものたち
何故私はフライパンでなく、先に炊飯器を見限ったのであろうか?
自分でもよく分からない
気分?かな

夫によってベランダに出された炊飯器を見た
似つかわしくない場所にちょんと座っているその姿

不憫だ

シルバーの体が何も知らずいつもと同じ佇まいでそこにある
俺今夜も働くからね!でもここどこよ?俺の場所じゃない
あぁ、そのようなことを言わないでおくれ

それがあった場所には
黒く威厳を放つ新しい炊飯器がすでに鎮座している
彼には見せられない

私は心を鬼にしてそれを袋に入れた
そしてこれは本当なのだが
今まで美味しくご飯炊いてくれてありがとう
と、手を合わせて頭を下げた

物へ命を感じるのは、日本人だけだろうか?
中国や韓国でもあるのかなぁ?

いつも物を捨てるときには、ありがとうを忘れないようにしている
でもね、何も感じない、と信じていたいよね
もし物から痛いとか寂しいとか嫌だとか言うのが聞こえてきたら

私たちはもっとそれを大事に使うだろう
次々と物を買ったりしないだろう
それはゴミを減らすことになり、
地球の環境を守ることにつながるのだ!

お母さん…話が大きくなってきてるわ
一体何が言いたいの?
舌を終い忘れちゃうわ、私

動かなくなるまで使うべきだったのだろうか?
中はコートが剥げてちょっと痛々しい感じなのだが…

昨夜の晩御飯
夫は新しい炊飯器の性能に期待していたが
「甘味が足りないような…」
とこぼした
私にも期待があったが、
わー!さすがは最新式のだねー!美味しく炊けたねー!
とは言えなかった

ベランダにいる彼を思う
彼の炊いたご飯は美味しかったのよ

私たちは黙々と夕飯を食べた
これでいいんだ
と、言い聞かせながら

ごめんよ、炊飯器
ごめんなさい、地球にまたゴミを一つ増やして

ゴミ?!
彼は炊飯器ではなくもはやゴミなのだ

あぁ… なんかな、哀しくなってしもたわ
新しい炊飯器もごめんな…

で、フライパン
どうしよう…

もう梅の季節
今年も「ウメジロウ」撮らなきゃ
こうして季節はどんどん移ろう
私の迷い多き憂えた心を置いて…

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