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顔面麻痺でドイツの大学病院に2週間入院した話

インスタにも投稿しましたが、こちらnoteにも同じく投稿しようとおもいます〜

ストレスと過労で、病気ひとつしたことのない健康だけが取り柄な私、子供の頃にかかった水疱瘡ウイルスが脳の神経で炎症を起こし、右の顔半分が麻痺して、ドイツの大学病院に2週間入院していました😂
やー免疫ってほんとに大切なんだなあと、、
健康であることだけは自負してたのに、さすがに忙しすぎて、自己免疫がウイルスに負けた😅
最近は若者の間でも帯状疱疹が増えているらしく、お医者さんから免疫回復したらワクチン接種した方がいいよ、と言われました。水疱瘡にかかったことがある方もない方も、ワクチン接種検討した方が良いと思います🥺

何が一番辛かったかって、髄液を取るための腰に刺すめちゃめちゃいたい注射😭
局所麻酔もなし、体が割と細いわたしは髄液取るのが難しかったらしく、入院初日と、経過を見るための10日後の2回目の髄液摂取では、一回分髄液取るために、4回針をさされ4回とも失敗、脳神経外科のトップの先生が直々きてやってくれてなんとか5回目のトライで髄液取ることができて、あまりの痛みと辛さでわたしはもうお医者さんたちの前で号泣😭
でも担当してくださったお医者さんはめちゃめちゃいい先生で、泣いてる私の肩に手を置いて大丈夫、よくやってるよ、あとちょっとだよ、ってわたしの手を握ってくれて、私は先生の優しさにまた泣けた🥹
で、髄液取るのに何度も失敗した結果、フルで2回髄液をとったためにその副作用で翌日は目がまわる、歩けないくらいの目眩、頭痛と吐き気で、もう死にたいと思った笑
なんとかその副作用も治って、ようやく昨日退院できて、なんだかまるで刑務所から出たような気分です🤣笑

幸いなことに点滴の時間以外は外出自由だったので、それ以外の時間は外にコーヒー飲みに行ったり毎日フランクフルト市内に美味しいご飯を食べに行ったり、バーに行って1人でお酒を飲んだりと、それなりに入院しながらもなんとか精神保つために生きていました😅

だから、もう1日3回の点滴の時間に病院に帰る必要もなくて、自分でお味噌汁とご飯を作ることができて、1人で気兼ねなく寝ることができて、音楽聴きながらアロマをかけることができる普通の生活が戻ってきて、今めーーっちゃうれしい🥹♥️

病気になって入院したことで、改めて実感させられた健康であることのありがたさ。痛みがないこと、自分の足で歩けること、ご飯が食べられること、すべて当たり前ではないんだなあと、、髄液ひとつとっても人間の体は何かひとつ足りないだけで機能しなくなるんだと、本当に実感して、人体の無駄のなさ、パーフェクトな人間の体と生命の神秘さえ感じた。

そして、隣に寝ていたパーキンソン病のおばあちゃんを毎日見ていて、病気や死は、どんなに権力やお金があろうと、誰にでもいつか必ず訪れるもので、どんなに逃れたくても誰にも逃れることはできない、ということを実感した。
死んでしまったら、いくらお金を稼いでも、大きなお家を持っていても、何にもあの世には持っていけない。
だから、私の人生のバイブルである稲盛和夫さんの
『生き方』を入院中も読んでいて、
「魂を磨くことこそが、この世を生きる意味」という力強いメッセージに心から賛同できたし、入院中に、本質を見ようとしない、思いやりのかけらもないメッセージを送ってきた人がいた一方で、私を一生懸命診てくださった脳神経外科の先生方、病棟の看護師さんたち、会いにきてくれた友人の優しさと思いやりの気持ちに毎日毎日感動しっぱなしで、幸せで泣き、痛みで泣き、辛さで泣き、また喜びと感謝の気持ちで泣いて、この2週間は喜怒哀楽全ての感情で毎日泣いてばかりでした。

隣に寝ていたおばあちゃんは、私の昨年亡くなってしまったおばあちゃんと同じパーキンソン病でもう自分で体を動かすこともできず話すこともできず、家族もいらっしゃらないとのことでした。
誰も会いにきてくれる人がおばあちゃんにはいなくて、だから、私は入院している間はこのおばあちゃんの孫になろうと決めました。笑

病院とお医者さんに許可を得て、おばあちゃんの枕元でアロマをたいて、お花を飾り、毎日の点滴で内出血を起こしてしまっていたおばあちゃんの腕に保湿クリームを塗って、毎日Wie geht es Ihnen? Geht’s Ihnen heute besser? 今日は体調いかがですか、って尋ねて、毎日こちらから話しかけていました。

そして、おばあちゃんは、話せないけれどこちらが話す言葉は理解してくれていて、こちらがクリームを塗ると、わたしの手をぎゅっと握り返してくれ、わたしは毎日おばあちゃんのその温かい手と、優しい眼差しに、時々涙が出てくるくらい癒されて、同じくパーキンソン病で去年亡くなったおばあちゃんの魂が今近くにいると、毎日感じてた。

周りの人に優しくね、って、いつも言っていたおばあちゃんが、今ここで、このドイツ人のおばあちゃんと私を見守ってくれている、と。
おばあちゃんの魂が天国から私たちを見守ってくれていて、わたしがこのおばあちゃんと時間を過ごしていることにきっと喜んでくれているなあ、とひしひしと感じた。


なんか人生で一番貴重な経験をさせてもらったかも、と思ったドイツの入院生活。


幸せだった。
痛かったし辛かったし、もう二度と腰椎穿刺されたくないけど、こんなにも、病気で苦しんでいる方の痛みを自分が分かるようになった経験は今まで人生の中でなかったと思う。
我が家のおじいちゃんがよく言ってる、人生塞翁が馬、人生は何が良くて悪いかなんて、その時は分からない。
後から振り返ってみると、全てのことには意味があって、痛みや苦しみもすべて自分の内面を成長させてくれるものなのだと。

真面目に、誠実に、周りの人への優しさと思いやりをどんな時も忘れないようにしなければと改めて強く思った。自分が苦しい時ほど人間は本性がでる、、
困ってる時に傍若無人に振る舞う人は、
本性バレちゃうから。
どんなに辛くても周りへの優しさだけは、
この先の人生絶対に忘れないようにしようと心に誓った。
去年亡くなったおばあちゃんがそうだったから。

自分の体が辛いのに、どんな時も私たち家族のことを一番に考えてくれた、愛と優しさに溢れたおばあちゃん。
私はおばあちゃんの魂に守られているんだなあって、入院生活中に毎日感じてた。

おばあちゃん、大好きだよ、ありがとう、って言いたい🥺♥️♥️

あ、そういえばドイツに住んでる方にむけて最後に。
ドイツだけではないかもしれないけど、ドイツではこちらの症状を患者がきちんと訴えて、何を求めているのかお医者さんに自らアクティブに動かないと、何もやってくれません笑

今回入院するってなったのも、初めは頭痛に始まり、1週間経っても頭痛が治らずおかしいなと思ったら耳が腫れて炎症を起こしていることが分かり、かかりつけ医に行って、初めは抗生物質を出してもらいそれを飲んでいました。
でも抗生物質何日飲んでも全然良くならず、おかしいなとおもった数日後、突然右目が閉じれなくなっていることに気づき、顔の半分が麻痺しているのに気付いたのが日曜日。

それで日曜だったから緊急外来に行って、検査してほしいと言ったのにも関わらず、Bereitschaftdienstの海外出身のお医者さんに、抗生物質飲んでおけば治るから、とこちらのことをよく調べもせずに、適当にあしらわれて、
他にも待ってる患者がいるから帰れとか言われて、
こっちはいやいや、抗生物質飲んでるのに良くならないからここに来た、せめて検査させてほしいと必死に訴えた結果、ようやくその医師に耳鼻科に紹介状を書いてもらいました。

それを持ってまず大学病院の耳鼻科で検査してもらい、目の異常は説明できないから、脳神経外科に行ってくれと言われて、髄液をとった結果、この炎症は抗生物質が効く細菌性の炎症ではなくて、水疱瘡ウイルスのウイルス性による炎症だ、と言われ、入院することになったのが今回の入院の経緯。

結論:自分の症状と、何をしてほしいのか、医師であっても、こちらがきちんと伝えなければわかってもらえない。
手取り足取りお医者さんはやってくれない。言語でもジェスチャーでもなんでも使って大袈裟に症状を訴えなければ、こちらの痛みや辛さはわかってもらえない。

ヨーロッパでは痛みにたえる、我慢する、という日本の美徳はないし、遠慮して伝えない、というのはドイツではむしろ致命的。

この文化の差、お医者さんの違い、
医療制度の違いを認識しておかないと、ドイツで自分が困ることになるかもしれないので、あえて
こちらに記載しておきます。


大袈裟くらいであってもよい、
こちらの症状をきちんとつたえること、
何をしてほしいのか、待つのではなくこちらから提案するくらいのスタンスでいかないとドイツの医療は厳しいかもしれないな、と。

英語もドイツ語もできなかったら海外で病気になった時まじめにいきていけないよな、と真面目に思ったし、ドイツ語を不自由なくつかえるようになって本当によかった、と思ったのと、言語はやっぱりいざ何かあったときに、自分を守るためにも必要だなあと。

通訳が頼めない、英語もドイツ語もできない方は最悪の場合chat GPTを使うのもありだと思います!
医療用語はchat GPTもかなりつかえるなあと。



以上です〜

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