「妳是外國人嗎?」が好きでない時。
一外国人である日本生まれ育ちの日本人として、
台湾暮らしをしていると、まあまあ言われることがあるこのワード。
「妳是外國人嗎(あなたは外国人ですか)?」
初対面で話し出し、ちょっとしてから聞かれる分には
世界どこに行っても出てくるシチュエーションかと思う。
なぜなら、その時点で聞かれる側ももう発話をしている
=それまでの短い会話の中で、相手(私)のバックグラウンドを想像する要素が多少なりともそろう。
または耳にした相手の発音がその国で聞くネイティブ発音でないと、感覚的に「あれ?」となるのはあるある。
でも、時折また発話開始すらしていないのに、
私を見た瞬間「妳是外國人嗎?」が飛んでくる時がある。
(先日の家修理のシーンにて)
なんで、初対面の相手と挨拶も交わしてないのに、
いきなり相手を外国人と決めつけるんかな〜。
私は正真正銘、日本生まれ日本育ち、30年近くを日本で暮らしてきている
いわばTHE日本人なので、一外国人であることには間違いはない。
日常の外観だって、大層オシャレしないすっぴんDayも多々あるが、
たとえすっぴんで台湾のみんなが近所を出歩くようなカジュアルな格好をしていても、
どうしても日本人らしいしぐさや歩き方など、特徴は大いに出ていると思う。
でも私のような見た目であれば、近しい東アジア人が住む国でもあるので
100%外国人(日本人)でない可能性だってある(なんたって広くて丸い地球上のご近所同士で、お互い人の行き交いも多いエリアにある同士だし!)。
それに何より、見た目だけでは
相手のアイデンティティはわからない。
たとえ、見た目がそれっぽくても、
仮に少し話を聞けて、その方の家系の多くの方が台湾以外の外国由来の方であるとしても
その人自身はその人のことをどう認識しているのか、会話するまでわからないと思う。
見た目は日本人女性、に見えても、実は台湾人である可能性はもちろんだし、
日台ダブルの方だとしても、アイデンティティは台湾人の方が強い可能性だってある。
カナダやオーストラリア、アメリカなど、もっとサラダボウルのような人種ミックスの国に行けば、「あなたは何人ですか?」と言った言葉が飛び交うシーンは多くなるかもだし、
台湾だって多民族国家なので、日本と比べたら「あなたは何人ですか?」が飛び交うことは多いと思う。
それでも、いきなり「”外国人”ですか?」とは……??
”相手が自国人か外国人か”だけの選択肢しかない質問を投げるのは、
考えすぎかもしれないが……やっぱり何か、
排他的か異端な存在として認識されるようなニュアンスを、私はどうしても感じてしまう。
直球的に言うならば、初対面の相手には失礼な発言に聞こえてしまう。
なんでもズケズケ聞いてくる人も日本国内と比べるとどうしても多くはなる環境ではあるけれど、
せめて、多少なりとも会話をし、相手のバックグラウンドをほんの入口だけでも汲み取った上で発言してほしい。
心にどうしても引っかかり続けてしまった体験を、
そっとnoteに放出させてもらった。
そして、私自身も多様な人にまだまだ出会う可能性がある世界の中で、
気をつけていかないとな、と思った出来事でした。
では、またー!