芸術家に統一感は必要か?
芸術家をどのように画廊やキュレーターは選ぶのだろうか?
どうして、その芸術家を売り出そうと決めるのか?
あるワードが大事だと聞く。それは、統一感。
「それぞれの作品に統一感がある画家はいいよね」
確かに、統一感があればクライアントに売り出しやすい。
ブランディングもしやすい。ストーリーも語りやすい。
だけど、「統一感がある」事を芸術家に求めるのはどうなのだろうか
© mayumayuart
様々な作品の中から、共通点を見出し、コンセプトやブランディングを共にしていくことこそが、
画廊やキュレーターの役割なのではないだろうか。
時に、作品の共通点やコンセプトは、作家自身ですら無自覚である。
作品を作り続ける中で、長期的視野でそれぞれの作品を俯瞰していく中で、共通点が見出されるのではないか。
単に無理くり作り出した「統一感」が人の心を揺らがすのだろうか。
短期的に売れればいいと思えば、「仮の統一感」は効果的だろう。
ただ、浅はかな統一感は続かない。
作家の無意識、心の奥が感じている事を、作家と共に画廊が幾多の作品を俯瞰して共通点を見出す中でコンセプトや統一感は見出される。
そこには、哲学や個人の魅力が反映されているだろう。
画廊やキュレーターが芸術家に一方的に、「統一感」を求めるだけでいいのだろうか。
画廊やキュレーターが、芸術家が共に歩み、「コンセプトはなにか、共通点はなにか」見出すことが大切ではないだろうか。
芸術家に対してコミュニケーションが取れているかどうか、どれだけヒヤリングに徹底してブランディングしていくのかが要だ。
その工程を疎かにして、安易にコンセプトを作らせることに果たしてどれほどの意味があるのか。
表面的な関係も、インスタントで浅い統一感も響かない。
ならいらない。
統一感ってなんだ。そんなの売るための一つの手段だ。
考えるのは誰だ。マネジメントの意味はなんだ。
芸術家に統一感は必要なのだろうか。
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