佐伯チズさん
先日亡くなった佐伯チズさんの本を、寝かしつけた娘の横で読んでいる。大好きな女性。
42歳で最愛の旦那様をなくし、45歳で美容業界に再就職。60歳定年まで外資系企業に勤め上げた後に、銀座に自らのサロンを立ち上げ多くの女性を美しくする手助けをしていらっしゃったチズさん。たった1人の再出発の中、凛とした意志で逞しく生きる姿を示してくださった。
彼女の言葉で
◯夢はクスリ あきらめは毒
◯お辞儀と姿勢は生き方の表れ
◯足を引っ張らず 手を引っ張る人になれ
というものがある。
どんな高価な美容液よりもパワフルな“心の美容液"がチズさんの言葉。年を重ねていく近年、つくづく感じるのは、やはり内面の豊かさが其々のお顔に滲み出てゆくものだということ。どんなにお金をかけて美肌、シワ取りをしたとしても日々積み重ねた笑顔のシワに勝る美しいものはないと思う。
一瞬一瞬、優しさと愛を持って、他へ笑顔を向けていたのなら、悔いのない顔になっていくのだと思う。和顔施という言葉があるが、
他へ喜びの顔を向けていく行為も、仏様が喜ぶお布施の一つでもあるという教え。チズさんのお話を読んだり聴くといつも思い出す言葉だ。
何度かお話を伺う機会があったが、機転のきくスマートな話術で相手を思いやりながら、勇気づけながら前へ前へ気持ちを運んで行ってくれるような本当に素敵なポジティブオーラ溢れる女性だった。少しでもチズさんのような女性に近づけるよう精進したい。
心からご冥福をお祈りいたします。