PIPE DREAM(2019) 21.舞台
2019年2月15日
京都府立文化芸術会館にて
9時から11時まで劇場でかるく稽古させてもらい、その後稽古場ですこし昼寝をしてから稽古、16時半からはゲネ。あっという間に1日が終わる。
演劇ってものすごく効率が悪いというか、手間も労力も時間もお金もかかるなということを改めて思う。それでも舞台の上に現れるなにかが好きで、そこには真実のようなものがあると思っていて、いろんなひとのそういう気持ちでしか成り立たないものなんだよな。
会館の方を筆頭に、今回関わらせてもらった方々がどなたも優しくて親切で、なんというか、これは河井朗の日頃の行いによるものかななどと思う。それか世界はわたしが思っているよりずっとやさしいものなのかのどちらかですね。
ゲネが終わって、汗だくで「ほんまに気持ち悪い」とえずいていた河井朗も落ち着き、それから少しの間、河井朗とふたり、楽屋で音楽を聴いて、なんだかなつかしいような音楽の話をした。ナンバーガールが復活だとか、ゴーイングアンダーグラウンドのあの曲は何年前だとか、元々々カノが好きだったアジカンの曲とか。舞台とは関係のないこういう時間を持つことがひさしぶりだと感じた。明日の確認をして、コンビニに寄って缶チューハイを一本ずつ飲んで、解散。
今回の作品はとても静かな作品なのだけれど、舞台にはたぶん通底している音楽のようなものがあって、PIPE DREAMはいったいどういう曲として聴こえるのだろう、とふと思った。
とうとう明日本番だ。そういえば河井朗は「本番」という言葉が嫌いだと言っていたな。
なんだか特別な感じがして嫌だ、本番とかそういうの、ほんとうはなくて、ぜんぶ日常の一部なのに、と言っていた。
分かる。いやしかし本番、あるだろ、特別、あるだろ、だって日常の中の特別な1日なわけですよ、どうしても。
本番のその日その時間に向けて心身を整えて、きんちょうしてそわそわしたりピリピリしたりする。それまでどんだけうまいこといってたって本番のその一回しくじったら意味がないし、それまでどんだけうまくいかなくたって本番で奇跡の一回を上演できたらそれでオッケーなんだ、そういう違和感みたいなものも、わたしは嫌いじゃないなと思う。
ということで明日、一回きりの本番です。
PIPE DREAMというタイトルで、さまざまな年齢、職業の人に理想の死についてのインタビューを重ね、そこで生まれた言葉や情景を用いて作品を作りました。
明日2019年2月16日(土)、京都府立文化芸術会館ホールにて17:30からの上演です。予約はぎりぎりまで受け付けております。
それでは明日、お待ちしています。
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Kyoto演劇フェスティバル
京都府文化芸術会館 U30支援プログラム
ルサンチカ『PIPE DREAM(2019)』
会場:京都府文化芸術会館 ホール
時間:2019年2月16日(土) 17:30
料金:一般|前売 ¥1,000- / 当日 ¥1,200-
高校生以下|前売 ¥500- / 当日 ¥700-
予約:https://www.quartet-online.net/ticket/u30
WEB:https://www.ressenchka.com/