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往生際の悪さを実感する

娘が3人いるんですよ。
1番下の娘が4歳のときに離婚しましてね。
私が3人を引き取ったんです。

1番上の娘には、子供が1人いてね。女の子なんですよ。
2番目の娘は、今、不妊治療をしているんだけど、
なかなかうまくいかなくて。
3番目の娘はXX高校を卒業してね今は・・・

たった15分足らずのタクシーの中での、運転手さんとの会話。

ここに書いていないことも含めれば、
赤の他人にそこまで話して大丈夫?とこちらが心配になるくらい、
どこまでも自分のことを開けっ広げに、
そして、(不妊治療のことを除けば)トータル幸せそうに話す運転手さん。

見ず知らずの私に、
なぜここまで何の躊躇もなく話せるのだろうかと考えた。

男手ひとつで娘3人を育てるというのは、経験のない私でも、
大変だったろうことくらい、容易に想像できる。

全てが楽しいことばかりでもなかったと思う。

けれど、それも含め、起こった数々の出来事に納得できているからこその、ためらいゼロの話しっぷりなんだろうな、と想像する。

私は、何一つ納得できていないくせに、するべき努力も出来ていない。
でも、「やってます。何も不満などないです。悲しいこともないです」と、
平気な顔をする。
往生際の悪い女だ。