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私の英語多読遍歴112: Dewey

TLに流れてきたセール情報で、図書館の猫の話というのに興味を持って。

イリノイ州の小さな町スペンサーの公立図書館。ある寒い冬の朝に本の返却ポストの中から見つかった小さな子猫デューイは、物おじしない性格と愛らしいルックスで図書館の看板猫となる。やがてその存在はスタッフや利用者たちの癒しや支えとなり、田舎町スペンサーが世界に知られるきっかけとなる。

ねこ駅長とかカフェねことか、猫がいる施設というのはとかく話題になりがちです。これは個人的な持論ですが、犬はその姿形が種類によってかなり違うので、犬好きといってもいろいろ好みが分かれますが、猫好きはどの猫もみんな好きな気がする。猫というだけですべからく可愛い。

ということで図書館の猫です。このデューイという猫、人なつこくて忍耐強いというのが接客に向いていてそこは確かにすごいんですが、あとは普通に猫ですw
すごい偏食で決まった高級猫フードしか食べないとか、水飲まないとか、輪ゴム食べちゃうとか毛玉を吐くとか猫を飼ったことがある人ならあるあるのエピソードがたくさん。ただの奇跡の猫という感じではありません。でもだからこそたくさんの人がこの話を愛したんじゃないかと想像しました。

30うん年前の話なので、今よりいろいろゆるいところもあるしアレルギーの子への対応とか安楽死とか賛否分かれそうなところもありますが、そこは文化の違いということで片目を瞑って読むのがいいかと思います。とにかく猫への愛がすごい。そしてこの話を知ってはるばる遠方からデューイに会いにくる人がいるとかもすごい。

私も含めたくさんの人が猫の話に期待してこの本を読んでいると思われますが、3分の1くらいは図書館があるイリノイ州やスペンサーの歴史だったり、著者の人生の話だったりします。なので猫だけを期待して読むとそこはあれれとなるかも。
(これについては後書きで「それも含めて猫のデューイがどんな影響をもたらしたかの理解につながる」と著者が書いていますが)

日本のTVクルーの取材が来た話とかもありました。私は知りませんでしたが、この話、相当有名みたいですね。絵本にもなっていて日本語でも出版されています。

猫が好きなら読んで損はない一冊。デューイが図書館ですごす日常が可愛いし、少しずつ歳をとってやがて老猫となり死を迎えるまでも書かれていて、動物と生きることについても考えることができます。

英語は総じて読みやすいです。スラングもなければ難しい単語もありません(時折出てくる病名なんかは難しいですが、病名であるという理解だけでも特に問題ないと思います)私は元図書館勤めのおばあちゃんが自分の人生と猫の話をしているようなイメージで読んでいました。

以上「Dewey: The small-town library-cat who touched the world」でした。

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