私の英語多読遍歴116:Susannah's Garden
A Blossom Streetシリーズの3作目。今年も残り数日、年内に読み終われる軽い本が読みたくて。(あと編み物成分を欲して)
教師をしているスザンナは歯科医の夫との間に娘と息子がおり、忙しいながらも幸せな結婚生活を送っていた。しかしこの夏、どういうわけか彼女の夢には高校時代の不可解な別れ方をしたボーイフレンドが頻繁に出てきて気になっている。折しも彼女の父が少し前に突然亡くなり、残された母が心配なことも手伝い、スザンナは母を手伝うという名目の元、かつてのボーイフレンドを探そうと決めて地元に戻る。しかし母には痴呆の症状が現れ始めており、施設への入居始めさまざまな問題が山積みで、さらにそこに大学生の娘がやってきてトラブルを引き起こす。
毛糸ショップの話の続きだと思って読み始めたというのに、どこにも毛糸がない… どころかBlossom Streetも出てこないけどこれあってる?となりましたが一応シリーズで間違いないようです。この話の主人公は最後の最後にBlossom Streetとの関わりがわかりますが、全く別の話と思って差し支えない。前2作未読でも問題なく読めます。
さてこのスザンナですが、元カレとのことで父親と長い間確執を抱えていました。彼が消えたのは父親のせいだと思っていて、さらに父のお気に入りだった弟が事故で亡くなり、自分は愛されていないのだと思っています。
母を施設に入れるのに一苦労、家を片付けるのに一苦労、そうこうしているうちに家に侵入者があったり娘が地元のよろしくない男に入れ上げてしまったりと苦労が絶えません。娘が親の反対を押し切ってどう考えてもあかん男の元に行こうとする姿にかつての自分を重ねて親の気持ちが初めてわかるスザンナ。家の片付けの最中に見つけた父親の怪しいメモは新たな疑惑をスザンナに持たせ、血迷って探偵に元カレの捜索を頼んだのが夫にバレて険悪になり…
ミドルエイジの女性の直面する様々な問題と、スザンナの家族の過去に関するミステリーが絡み合ってなかなか面白い展開となっています。途中、スザンナの判断には疑問しかわかないところもあったりしますが主人公みんな完璧じゃないしね。こういう人いるよねみたいな。
最後のまとめ方があまりに強引で空いた口がふさがらなくなる面白さもありました。急にタッチが変わるんだもの。なんか「ロマンス小説なんだからロマンス入れて!」って言われて最後に無理矢理付け足した的な。(ただの想像です)でもさあ、夫が出てきた途端いろんなトラブル一気に解決ってそんなことある?「やっぱりあなたは素敵、愛してる」ってあのなあ…ってなりましたw
英語はめちゃめちゃ読みやすいです。なんならこの前読んだ児童書より簡単かも。年代性別的にシチュエーションが理解しやすいというのもありますが。ストレスなく読めてかつ面白いのでまさにサク読めといったところです。
毛糸成分を求めて読んだのに一ミリも出てこなかったのが残念でしたが、これはこれで面白かった。もしかしてこれ女の人生劇場シリーズなのかな。。
ということで「Susannah's Garden」でした。2021年はたぶんこれで最後の投稿かな。お読みいただきありがとうございました。来年も引き続き読んでいきたいと思いますのでどうぞよしなに。みなさま良いお年を。
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