私の英語多読遍歴130：The Flight
TLでみかけて気になった本が安かったので。
夫のDVから逃げる計画を練っていたクレア。ついに実行のその日、急な予定変更により夫に計画がバレてしまう。空港で絶体絶命の中、彼女の前に突然現れた一人の女性。彼女もどうやらなにかから逃げようとしていると知り、クレアはフライトチケットの交換を申し出る。
逃走スリラーとでもいうんでしょうか。お金も人望も権力もある夫から逃げるために必死で行動する主人公ですが、次々と困難が降りかかります。
それと並行して語られるのが、クレアとチケットを交換した謎の女性エヴァが空港でクレアに会うまでの話。彼女はなぜ、何から逃げなくてはいけなかったのかという理由ですね。
空港でチケットを交換して以降、短期間にいろいろなことが起こって息もつかせぬ展開…ではあるんですが、夫の動向を盗み見るために夫のIDでGmailや共有ドキュメントにログインしてるとか、普通にバレるやろうそれ…。いつまでも人の電話を使っていたり、脇が甘いよ主人公。まあ普通の人がいきなり逃走したら確かにそんなふうになるんでしょうしリアリティがあるといえばある…のか？
エヴァの秘密も明らかになり、彼女がかかえるトラウマ的なものや寂しさなども語られるのですがこっちもあんまり感情移入できないというか、そのこだわりがよくわからないというか。あと最後の方でそことそこがつながるんかい！と感心するよりも無理矢理感につっこみたくなるところもあり… いっそコメディだったら面白かったかもしれない。（シリアスです）
さんざん匂わせておいてなにもないというフラグが多すぎてなあ…。読者に「またか」って思わせたらダメだと思うの。
個人的に、主人公がもうちょっとがんばる話とか、背景とか設定がしっかりしている話が好きなのであれですが、サラッと読むにはいいのかも。火曜サスペンス劇場的な感じ。
ちなみに、タイトル違いの同じ話もありますので購入時は注意されたし。
なかなかツッコミどころの多い展開で、そういう目線でみれば面白いです。
長くはないので軽めのスリラーをお求めの方に。
以上「The Flight」でした。
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