私の英語多読遍歴30:Far From The Tree
洋書ファンクラブの「これを読まずして年は越せないで賞」2018年のYA部門で選ばれた本です。渡辺由佳里さんのレビューがとても良かったので読んでみました。
同じ母から生まれながらそれぞれ里子に出され別々の環境で生きる3兄弟があるきっかけでお互いの存在を知り自分たちの母について調べようとする…という話。
それぞれの環境、というのがかなり重いです。
長女は優等生だったのにボーイフレンドとの間に子供ができてしまい、未成年で出産して赤ん坊を里子に出す。次女は子供のいない夫婦に引き取られた直後にその夫婦に子供ができ、見えない疎外感に苦しみながら暮らしている。一番上の長男は見た目が白人ではないために養子として迎えてもらうことができず様々な家庭を転々として鬱屈とした毎日を生きている…
全部重い。。そもそも母が三人の子供を次々手放した事情にせよ、アメリカの抱える闇のようなものについても考えさせられます。
以下洋書ファンクラブのレビューの引用です。あらすじも載っているのでリンクから全文をどうぞ。
Far From The Treeは、深刻な問題の数々を取り扱っているが、全体に家族や友の愛を信じさせてくれる内容だ。他人を傷つけて平気な人たちもこの世界には存在する。彼らにがっかりすることもある。だが、自分が木から落ちたときに受け止めてくれる人もちゃんといる。
そう信じさせてくれる本はそう滅多にない。それをやってのけたこの小説をなるべく多くの人に教えてあげたい。
英語はそんなに難しい言い回しはなく読みやすかったと思います。最初重い辛い感じで話が進みますが、最後はそれなりにみんな幸せを見つけることになるので読後感はとても良く、読んで良かったなあと思えた本のひとつです。
以上、「Far From The Tree」でした。
次は「The Miscalculations of Lightning Girl」これも洋書ファンクラブの「これ読ま」から。事故で天才になってしまった中学生の女の子の話です。
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