私の英語多読遍歴40:Quiet
著者のTED TALKが印象的だったので本を読んでみました。
著者は様々な経験から自分が内向型であると気づくと共に、現代の社会がいかに外向型向けに作られているかということにも言及します。
内向型と外向型はどちらが良いとか悪いとかではなく、単にエネルギーの供給方法が違うだけだと著者は言っています。内向型は大勢と会うと消耗し、一人ないし気心のしれた数人と過ごすことで回復する一方、外向型は大勢の人と会うことでエネルギーを得るそうです。
基本的に人間社会、というかアメリカの社会は外向型が高く評価されがちです。パーティ文化やビジネスの人脈づくりなど、人と会うことが非常に重要視されていると思います。著者も自分を変えるべく自己啓発セミナーに参加したり、ビジネススクールに通ってみたりしたとあります。
この本では内向型であることを受け入れその強みを生かしていく方法や、内向型の子供に対するアプローチなどを関連書籍の内容を添えて説明しています。
面白いなと思ったのは、「内向型は外向型に擬態できる」というところ。内向型の特徴の一つに周りをよく観察する、というのがあるそうですが、そうやって外向型の特徴を掴んでそのフリをすることができるそうです。
自分が内向型だと思う人も、思い当たるふしはないけれど身近にいる人が内向型かもと思う人にもおすすめしたい本。アメリカだとおよそ25%が内向型だそうですが、日本はもっと多いような気もします。なお私は真性の内向型です。
英語はわかりやすく書いてはあるものの、この著者がかなりの高学歴なためか難しい単語もさらりと使われています。心理学関連の専門用語などもあるので、そこら辺は辞書の助けを借りつつ読みましたが、それでも読んで良かったと思える本でした。
以上、「Quiet: The Power of Introverts in a World That Can't Stop Talking」でした。
次は「Kensuke's Kingdom」イギリスの児童書です。
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