私の英語多読遍歴108:The Flatshare
心が痛まない楽しい話が読みたいなと。セールだったし。
彼氏と別れ家を追い出されたTiffy。一人で住むにはロンドンの家賃は高すぎ、路頭に迷う寸前で見つけたのは「ひとつのベッドをシェア」という変わったオファー。募集主は夜勤の看護師で、夜はベッドが空くのでそこを格安家賃で使ってよいという。早速応募したTiffyだったがなんと相手は男性。二人は結局一度も顔を合わすことなく同居生活を始めるが、やがてメモで交流するようになる。
王道のロマンチックコメディ、いわゆるラブコメです。主人公Tiffyは大柄で明るくて元気な女性。看護師Leonは無口で内向的だけれど優しい男前。最初はTiffyのあけっぴろげな様子に若干引き気味だったLeonですが、お互いに料理を作り置きしておいたりポストイットでメモを残したりしているうちにだんだんと仲良くなっていきます。だいたい話の半分くらいまでお互いの顔を知らない(TiffyはこっそりFacebookをチェックしたりしていますが)というのが面白い。
ポストイットでメモを残して交流する二人、そのうち貼るところがなくなって服の中から出てきたり。。というあたりで昭和生まれの私は「もう交換日記でええやん」と思いました。ノート買えノート。いやその前に見知らぬ他人を自分が留守の間に家に入れるという発想がすごいですね。貴重品とかないの?セキュリティは?いくら契約でも相手が居座ってたらどーすんの??など… ま、そこはファンタジーということで… そもそもひとつのベッドを他人と共有の時点ですでに壮大なファンタジーですねwいくら右側左側と決めたって絶対ヤダわw
途中Tiffyのあたおかモラハラ元カレが現れたしりますが、彼女の周りには頼もしい友人たちがいるので安心できます。それでも精神的DVのトラウマは彼女を新しい恋へ進ませるのを阻んでいて、それをゆっくり待とうというLeonがまたよい。女性からみたら理想的な男性として書かれています。変化を嫌っていたLeonがTiffyと出会ったことによって違う自分を発見するという流れもベタかもしれませんがよいです。
シチュエーションが面白いので読んでいて退屈しません。他の登場人物も濃いキャラクターが揃っていてにぎやかです。DVトラウマの話なんかは出てきますが、それを克服するストーリーなので読んでいて辛いとかはありませんでした。
英語も読みやすく気軽に読むのにぴったりではないかと思います。ベタ展開上等でちょっと笑えて心が温まるような話を読みたい人におすすめ。ハッピーな話です。
以上「The Flatshare」でした。
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