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ウランバートルから南部へ。草原を眺めたり馬に乗ったり。2023年モンゴル旅行記2(ウランバートル、マンダルゴビ、ダルンザドガド)
9月14日
寝坊した。早朝5時に出発しローカルトリップに参加する予定だったのだが、5時半にDちゃんに起こされた。Dちゃんも寝坊したらしい。本当に申し訳ない。タクシーで慌てて集合場所まで行く。ハイエースがとまっていて、何人か人が乗っていた。
今回の旅のメンバー。
運転手: モンゴル人の兄ちゃん。モンゴル南部の地理を知り尽くしている。俳優業もしている。宴会のときに写真見せてくれたらムキムキだった。もしかしてだけどヴィヴァン出てたんかもしれんなんか日本の撮影隊がどうこう話して写真見せてくれたよな…と今になって思う。
ガイド: 日本にいたことがあるとのことで日本語を話せる。陽気。酒飲み。元野球選手でオリンピックモンゴル代表だったらしい。解説でテレビに出たときの写真も見せてもらった。ムキムキ。
Aちゃん: Dちゃんに誘われて参加しているDちゃんの親友。モンゴルでは友達の友達は友達にすぐなる。にしてもこんな得体のしれない日本人の来る旅行に来てくれるなんてすごい。フレンドリーで親切だったしすぐ友だちになれたしインスタも交換した。カナダに行くときインスタにメッセージくれた。
おばあちゃん: モンゴル人のおばあちゃん。英語は話せなくても社交的でグイグイ来る伝統を重んじるばあちゃん。ビスケットをくれる。小柄だけどエネルギッシュなかんじが、自分のおばあちゃんを思い出した。
ドイツ人の男性: ロン毛。教師。あとあと教えてくれたが、ベルリンにいたときは休日クラブで軽いドラッグ決めて踊り狂うのが趣味だったらしい。
ドイツ人の女の子: 教師。21歳でかわいらしい。↑と同僚。まとも。たぶん薬はしてない。
フランス人の男性: 陽気なフランス人。スキンヘッド。フランス人のこと全然わからんけどスタンダードフランス人ではないと思われる。めっちゃギャグセンスがある。腹にインドネシアで彫ったというモンゴル語の入れ墨があるが、モンゴル人誰も読めなかった。
モンゴルの田舎のほうは、モンゴル人といえど簡単にはいけない。らしい。みんな「道がないから」と言っていた。Googleマップすら役に立たないとはどういうことなんだろうとワクワクしながら乗る。
ウランバートルは普通にビルや住宅の並ぶ都市で、市街地を抜けると道が一本で両サイドが平原や丘でたまに誰かの家畜がいる広い広い草原だった。
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途中小屋みたいなトイレのあるとこで休憩してくれたり、昼休憩にレストランでとまってくれる。田舎のトイレはほぼ全部ありえないほど臭い。ネパールタイカンボジアの田舎も行ったことがあるが、圧倒的優勝。ぽっとん便所だからだとしても臭すぎる。スマホ落としたり足踏み外したら本当におしまい。
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この日はひたすら高速道路的な一車線の一本道を南下した。路面にでこぼこはあるが舗装されている。
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ただ運転手の兄ちゃんがめっちゃ飛ばすので、体がぴょんぴょん跳ぶ。シートベルトはないのでどっかに捕まるか跳ぶのを楽しむしかない。これハイエースなのにシートベルトないことあんの? 改造して取っ払ってんのかな。代わりに車の天井にはディスコみたいな電飾があった。
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運転手の兄ちゃんがめちゃくちゃにスピードを出す上に、モンゴルの車線変更は、反対車線に車がきてなければ車線を大胆にはみ出して前の車をごぼう抜きにするシステム。運転手の兄ちゃんはめっちゃ運転が上手いが、1回本気でダンプと正面衝突して死ぬと思った。
この旅行中ウランバートル以外の町で一番大きな街、ダルンザドガドに寄った。モンゴル南部に位置する。ここは金鉱があり金の採掘で栄えてるらしい。
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この街を最後に3日間店がないとのことで、ガイド兼コックでもある兄ちゃんは全員分の食事の買い出しをしていた。あと走行中にハイエースがなにか部品なくなってるとかなんとかで(高速道路を走ってる時後ろから来た車にクラクションを鳴らされ、おじさんが叫んで教えてくれていた)、運転手はみんなをスーパーにおろした後、修理工場にいくと行ってしまった。確かに乗ってる時1回「バキッッカランカラン」ってやばい音がしたので絶対あれ。ガイドの兄ちゃんが食事は全部作ってくれるので、おやつとか忘れ物あるなら買うように言われる。スーパーの隣の服屋でDちゃんと帽子を買ったあと、その向かいの日用品や服売ってる小さモールを見学した。あとアイススタンドでソフトクリームを買った。美味しかった。
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まだ車は戻ってないしガイドの兄ちゃんもいないしDちゃんAちゃんもスーパーを見てくると言っていたが、私は疲れたのでスーパーの前の階段で座り込んで休んでいた。ドイツとフランスの3人が買い物終えて出てきたので、拙い英語で国際交流を試みた。ある程度仲良くなった後、「君たちはどこ行ってたの?」と聞かれた。「あそこの服屋とか」スーパーの斜向かいの店を指さして答えた。フランスの兄ちゃんが合点がいったように、「さっきこのスーパーで降ろされたあと、一度買い物を終えて店を出た。そしたらハイエースはないし、ガイドもいないし、一緒に来てた君たちもいないし、ここはどこだか分からないモンゴルの田舎だし、騙されたのかって絶望した」と教えてくれたので爆笑した。ハイエースはその後ちゃんと戻ってきた。
大量の食料と水を詰め込んで出発。ひたすら走ったあと、15時位にホテル?キャンプ地?についた。
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ゲルをホテルにして経営しているらしい。テンション上がる。今日は移動日かと思ったが、ガイドが夕飯作ってくれる間に乗馬体験できるとかで、荷物を置いたあと再び車に乗る。
さっきまでと違って、道なき道、未舗装の草原というか砂利というか荒れ地というかを爆走する。両サイドは崖みたいになっていて谷沿いの道だった。めちゃくちゃスピードが出ているし、でこぼこが激しい場所なので車が飛ぶし跳ねるし運転手の兄ちゃんは急にドリフトみたいに曲がったりするし、車内で弾みまくって肉塊になるかと思った。今日の高速道路はちゃんとした高等な道路だったのか!と怯えた。
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崖の合間を抜けて走りまくると、馬がたくさんいるとこについた。観光客に乗馬をさせてくれるそうだ。
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「選んで乗って」と言われたが、何もわからんので助けてもらいながら跨る。馬めっちゃ怖い。思ったより高い。あと動きが結構荒い。モンゴルの民たちは易易と跨って補助なしでパカパカ走らせているのでビビる。私の馬は綱を先導のおっちゃんが引いてくれていた。「自分だけで行ってみるか?」みたいなジェスチャーをされたが断固拒否した。
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私の馬は走らず歩いてくれていたが、それでも岩肌を登り降りするときめっちゃ揺れるし、馬が歩くたびに馬の肩甲骨の動きを感じてグラグラする。あと馬の歩く速さが普通に速い。デフォルトで速歩き。馬の歩行中に写真や自撮りしようとしたがまともな写真は無理だった。ある程度ウマに乗ったあと、渓谷の散策を勧められた。
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夕日のあたる崖や谷はとても綺麗だったが、たぶん我々は現地の人の想定の5倍くらい奥に行ってしまった。日が暮れてきて足元見えにくくなったころ「行き過ぎてない?」と慌てて戻った。馬たちが待っている集合場所に着いた頃にはガチで夜になっていた。真っ暗ななか馬に乗り、おっちゃんが引いてくれるのでとりあえず落ちないことだけを考えてバランスをとる。DちゃんとAちゃんに至っては2人乗りしていた。すげえ。夜の乗馬はなんやかんや楽しかった。星が綺麗だった。
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真っ暗で明かりも何も無い谷道を、またハイエースで爆走して宿まで戻った。この日の夕飯はごちそうだった。ヒツジと野菜のバーベキューみたいなやつだった。羊肉は全然臭みもなく、ジューシーで美味しかった。みんなで1つの大皿を囲んで食事をするのは団結感が生まれるなーと思った。全員でそろうと英語とモンゴル語と日本語とドイツ語が飛び交ってカオスで愉快だった。Dちゃんはトリリンガルなので特に私の通訳やモンゴルのおばあちゃんの通訳やヨーロッパ組たちの通訳と大忙しだった。
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夕飯後キャンプファイヤーをした。宿のオーナーのおばちゃんが馬頭琴?を引いて演奏してくれた。気温10度かそれ以下だったと思う。快晴の草原の夜は寒かった。正直寒かったし早く寝たかったが、たぶん3時間くらい宴会をした。どうもモンゴルにせよヨーロッパにせよ、こういう社交の場ではめちゃくちゃ話すのがデフォルトらしいと学ぶ。己がいかに内向的でシャイか実感した。1時間でもHP使い果たした。ゲルのなかのベッドはよく眠れた。
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