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月報:2024年9月

一番淋しい月(竹内まりや「September」より)。ヘッダーはハマスタの空。横浜の空高くホームランかっ飛ばせ。


✅今月したこと

・ロッキンサザンライブビューイング

サザン最後の夏フェス、ROCK IN JAPAN2024のライブビューイング。行ってきました。あの、これは虎の威を借る狐ならぬサザンの威を借る私ということで調子に乗らせていただきたいんですけど、音楽フェスとしては初のライブビューイングで、全国232の映画館で複数スクリーンで、最終的に全会場チケットSOLD OUTって超すごくないですか?国民的バンドすぎないですか?私が行った会場も当然のように3スクリーン同時上映だった。

それでもうこの注目ぶりに恥じないどころか期待以上のパフォーマンスを見せてくれる僕たち私たちのサザンオールスターズ。「サザンってロックバンドだよなぁ」と至極当然のことを改めて思った。ROCK IN JAPANだから。もともと曲自体が盛り上がるツボを押さえている上にそれをさらにブチ上がる形で届けてくれる超一流のステージング。プロのエンターテイナーってこういうことですね。いつもライブで感じていることではあるんですけど、今回ことさらそう感じたのはフェスだったからかもしれない。やっぱりまたフェス出てほしいよ。暑くなければいいらしいので秋フェスとか……。

アンコールラストの勝手にシンドバッドでほかのアーティストがステージに集まるのはフェスでしかできない演出。サザンとイエモンとヤバTと緑黄色社会とCreepy NutsとももクロとWANIMA。「日本の音楽界」感がすごい。

🎬今月観た映画

・細雪(1983)

ずっと気になってた作品。市川崑特集ということで池袋の新文芸坐で上映されていたので楽しみで若干はち切れながら観に行ってきた。なんで気になってたかというと、石坂浩二が泣くシーンがあると聞いたから。私は成人男性が泣くシーンが自分でもどうかと思うくらい好き。好きな男ならなおさら。もう映画館のスクリーンで観られて本当によかった。そもそも卒論をこれにしようかと思ってたぐらい原作からして好きなのですが、「細雪の映画化」としてこれ以上ない完璧さだった。原作の好きなところである「何も大事件は起こらないのに面白い」ところがそのまま映像になっていた。役者も衣装も背景も演出も音楽も物語もすべてが美しい。やはり細雪は美しさが身上。そして石坂さんのジェントリーな関西弁!和服!真っ白いスーツ!ラストシーンの涙!もう!言うことないです!満点!!

📺今月観たドラマ

・新宿野戦病院

うーーーーん結局「面白くないわけではないけど……」のまま終わってしまった感じだった。ウイルスのくだりもいろいろあったけどギャグ部分にいまいちノレなかったのが大きい。ただnoteでいくつか感想を見てるとクドカンはこうやって社会問題を描く作家らしいので、クドカン慣れしてない私が全面的に悪いですということなのかもしれない。これぞnot for me。ただ11話も見るとさすがにキャラに愛着ぐらいはわく。元気でねヨウコ先生。あと最終回エンディングのサザンコラボはもちろんテンション上がりました。病院の処置室で演奏するの意外と合う。桑田さんのグレーシャツ、好き。

・ブラックペアン2

こちらも最終回。最終回の真行寺会長おいしかったね。イケメンでスリーピースで権力者でこの上ダイレクトアナストモーシスを考案することもできるなんて天才の極みだ。原作にはない「ダイレクトアナストモーシスの考案者」という要素が乗ったのは原作より出世したと言っていいんじゃないでしょうか。結局悪役ではなくむしろ清廉潔白な人で、教え子たちが言いつけを破って危険を冒したことが許せず、でもその気持ちも師として理解はしているみたいなキャラだった。天城との会話もよかった。そういえば天城のラスト原作通りでしたね。回想シーンの黒太縁メガネはアガりました。回想太縁はフィクサーs3でもあったね。ああいうの石坂さんがかけると倍かわいい。あと余談として、真行寺龍太郎(演-石坂浩二)と名前が全部強そうな会長ですが、TBSのドクター石坂シリーズは52年前はタイガーで52年後はドラゴンだということに気づいてしまった。美しい。

ところで好きな俳優×桜宮サーガの先駆けとして螺鈿迷宮の巌雄先生(演-柳葉敏郎)がいますが、原作の設定だと巌雄先生って真行寺教授の教え子なんですよね。つまり私の勝ちだ。

・踊る大捜査線(再放送)

地上波で踊るのテレビシリーズが見られるなんて生きてるといいことがいくらでもあるな。BSフジの偉い人である亀Pには大変申し訳ないのですけども、BS・CSや配信と地上波にはやはり大きな差があると思う。BS・CSや配信だと観ようと思ってる人しかなかなか観ないけど、地上波だと「おっ踊る大捜査線やってるじゃん、見てみようかな」で見てくれる可能性が見込める。この気軽さが強み。

🛍今月手に入れた重要なもの

・テレビ(TOSHIBA LEGZA 32V型 V35N)

それまで何の問題もなかったのに普通に野球を観てる時に急に壊れ、私はテレビが壊れたら困る選手権で優勝狙えるレベルの人間なのでとても悲しかった。壊れたら生きていけない家電ランキング、2位のエアコン(夏以外はなくてもどうにかなる)に大差をつけて1位。家にテレビがないことに1秒も耐えられないため翌日さっそく買いに行って超速で設置した。家電でも棚でもひとりでサササとセッティングできるタイプの人類でよかった。先代のテレビはちょうど10年前に買ったものだったんですが、10年でB-CASカードがめちゃくちゃ小さくなっていることにびっくりした。スマホのSIMカードよりちょっと大きいくらいじゃないか。

早く見たすぎてフィルムも剥がしてない

📖今月読んだ本

・いわゆる「サザン」について/小貫信昭

サザンオールスターズの46年間について、ファンクラブ会報のライブレポートなども手がけている著者が綴ったクロニクル。まず印象的なのは非常に中身が濃いこと。デビューしたての頃~円熟期と21世紀に突入してから今に至るまでの時期がほぼ同じ分量なのは驚異的。もちろん著者の細かい記述のおかげでもあるが、そもそもサザン自体が近年は10年に1回活動するだけとかそういう状態だったらいくら記録者ががんばってもどうしようもないので、これは大御所中の大御所になっても若手のようにガンガン活動していることの証。そういうバンドのファンになれてうれしい。リリースした曲たちの音楽性についての記述も丁寧で聴きながら読みたくなる。そして裏話も。桑田さんがラジオで「きれいなことばかり書いても読む方はつまらないだろうから入れてもらった」と言っていたが、きれいごとばかりではないバンドの裏側も見られる。桑田さんがアル中寸前までいって原坊に怒られた話とか。で、来週桑田さんのラジオの代行DJを住吉美紀さんと著者の小貫さんがやるそうなので楽しみ。

・大河ドラマの黄金時代/春日太一

元禄太平記の総集編を観ただけで大河に興味を持っている。石坂浩二は3回も大河の主演をやったので、当然この本の中にもちょくちょく出てくる。子役が人気出すぎてプレッシャーで悲壮感背負っちゃう石坂さん、かわいいね。そしてギバちゃんが出た「太平記」で一旦「黄金時代」が終わるという。美しい。ちなみに石坂浩二が出たのが「太記」で、柳葉敏郎が出たのが「太記」と覚えると二度と間違えません。

・細雪(上)(中)(下)/谷崎潤一郎(再読)

映画を観たので改めて。やっぱり好きだ。映画ではこのセリフはあの人が言ったことにされてるなあとか、このシーンはあそこに移動してるなあとか、このシーンはああいう映像だったなあとか、映画と比べながら読むとなお楽しい。読んでから見て、見てから読んで。

・夜の黒豹/横溝正史(再読)

この作品の犯人について何か書こうと思ってるので再読。

・もっと!モダリーナのファッションパーツ図鑑 デザインをより幅広い、アクセサリーや伝統衣装も充実、Men'sモダリーナのファッションパーツ図鑑/溝口康彦、福地宏子、敷井靖子

ファッション用語辞典。かぶりはあるけどわりとレディースもメンズも2冊で網羅している。

・建築知識2024年10月号/エクスナレッジ

「金田一耕助の間取り」、今回は迷路荘の惨劇。金田ーシリーズで最も間取りが気になる作品かもしれない。本当は名琅荘だけどあまりにも複雑すぎて迷路荘と呼ばれるそのラビリンスぶりがよくわかりました。

・死仮面[オリジナル版]/横溝正史

白井澄子ちゃんの世界名作劇場的ヒロインカが高すぎることでおなじみの死仮面ですが、角川文庫版が出た時に見つかっていなかった初出連載の第4回を加えた(角川版はこの部分を中島河太郎が補筆している)春陽文庫版の復刻。この作品は石坂金田一が似合うテイストナンバーワンだとかねてより思っていたのですけれども、なんとこの復刻版、帯文を石坂さんが書いています。つまり石坂金田一が死仮面をやってくれるってことか?(曲解)


今月は推しが帯文を書いた本で始まり、推しが帯文を書いた本で終わり。

🎵今月の一曲

♪ケンとメリー~愛と風のように~/BUZZ

ケンとメリーのスカイライン。


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