月報:2024年12月
今月はやたらいろいろなことをした。さすが師走と言わざるを得ない。ヘッダーは田園調布駅前のクリスマスツリー。
✅今月したこと
・唐川侑己×荻野貴司ファンミーティング
ありがとうの最終回と思いっきりかぶってしまい、究極の選択を迫られたわけですがありがとうは初見とはいえ再放送、こちらはリアルタイム、ありがとうは録画で後からでも見られるけどこっちは行かなきゃ見られない、ということでこちらを選んだ。唐川さんだけならまだ迷ったかもしれないけど、組み合わせがよすぎた。最終的な決め手は荻さん。だって「荻野さんの裸見たことある人いますか?」だよ。これ14年前のトークショーですけど、直近だと「何やってんすかそれ、え、すごいじゃん」(マリキャン2023)だよ。ソフトS生意気系後輩王子と菩薩系天然先輩パパ。
プロ野球選手のこういうイベント行くの初めて。平日のド昼間に海浜幕張に行って(アイマスエキスポ以来5日ぶりオフシーズン2回目)整理券もらって、5時前にまた会場行って入場。R35世代のイケメンツートップ(独断)ということもあり入場時の歓声がすごかった。知らない人が見たら俳優さんだと思うよ。トークショーの司会は内さん。あの世代のマリーンズトリオだ。唐川さんの「内さん」の発音が好きだった。のでうれしい。うちさん。トークは案の定いじり合いどつき合いで楽しくて、抽選会は私の番号の1つ前の人が当たってて惜しかったけど退場の時に内さん唐川さん荻野さんとハイタッチできたので満足。唐川さんの手が一番温かかった。石坂浩二と初めて握手した時もその日はガチで手を洗わなかったので、今回もそうしました。手袋などをフル活用して。
・六義園に行った(3回も)
柳沢吉保のことを愛してしまったので、その柳沢が造った六義園に一度は行ってみたいと思っていたら1か月に3回も来てしまった。
まず1回目、夜間の紅葉特別観覧。この時期だけ午後6時~9時まで開園している。美しい。
夜行ったら昼も行きたくなるので2回目は昼に行き、それでこれはもう年パスを買った方がいいなと思い、3回目は年パスを買ってついでに入園しました。入園料が300円(一般)で年パスが1200円なので、4回行けば元が取れる。これで私も30%くらいは柳沢だろとか思いましたが、よく考えたら六義園が柳沢吉保から入園料を取るわけがない。ディズニーランドがウォルト・ディズニーから入園料を取るかって話だ。
・文フリ東京に行く
今回から会場が東京ビッグサイトになった文フリ東京。即売会って感じだ。いや今までも即売会って感じだったけど。なんというか、売り手側は大規模になったことでいろいろ言ってた人もいたみたいですが、買うだけな私としてはたくさんブースがあった方がチェックが楽しくて良い。それはそれとして、関東が東京だけというのはいろいろ大変なので(関西も大阪と京都があるわけで)もうひとつ欲しい。横浜とかいけるんじゃないですか。
・蘭ちゃんのミニコンサートに行った
キャンディーズのランちゃんであり水谷豊さんの奥様である伊藤蘭さんのミニコンサートに謎のコネで行くことができました。まさか蘭ちゃんにサイリウムを振れる日が来るとは思わなかった。歌手活動再開後の新しい曲とキャンディーズの曲を歌ってくれて楽しかった。脚細かった。めっちゃアイドルだった。
それでこのイベント、竹中直人さんのトークショーもあったんですけどオシャレでダンディでかっこよくて面白い人でした。「笑いながら怒る人」やってくれて嬉しかった。
・アイマスエキスポ参加
友人がサークル参加するというので売り子というか店番というかで行ってきました。アイマスはシンデレラだけ、しかもデレステだけ、しかもデレステも長らくサボっているPとも言えないような何かですけども熱気を感じられて楽しかった。初めてのサークル参加は横溝文化祭だと思っていたのにアイマスに初めてを奪われてしまった。
・中山大障害を観る
中山競馬場に初めて来た。そして初めての障害レス。オジュウチョウサンだ。このように障害レースといえばオジュウチョウサンぐらいしかわからないわけですけども、楽しかった。3頭も落馬したのにはびっくりしたけど。大変だ……。
・あの首→病院坂
「あの首」を観た後、例のあそこに行ってきました。
映画の方の病院坂。世田谷区岡本1丁目にある坂で、劇中で旧法眼邸があったあたりに区立岡本地区会館があります。地区会館の坂を挟んで向かいには聖ドミニコ学園中学高等学校のグラウンド。「病院坂」にふさわしい坂を全国から募集する企画をやったにもかかわらず結局東宝スタジオの近くにあるこの坂が選ばれたので石坂さんが「募集してる暇があるならそこらへん歩き回ればよかったじゃないか」と正論を述べたことで知られている。
🎬今月観た映画
・MARINES DOCUMENTARY 2024 自分たちを超えてゆく。
今年の映画納め。ロッテの選手みんな好きだ……と思って観ていたら藤原くんパートが始まり、そうだこの人がいなければ今頃これを観ていなかったんだなと感慨深くなりました。怪我した時は正直今シーズン終わりだと思ったけど帰ってきてくれて1軍で活躍してくれて本当によかった。そして今シーズンは唐川さんがちゃんと活躍したのでしっかり唐川枠もあった。いつまでも18歳みたいな顏をしていると思った直後にスタンドにいるお子さんたちに投げキッスして(あぁそうだこの人3児の父だった……)と気づかされるこの振り幅、さすが王子さま。
📖今月読んだ本
・元禄太平記(前・後編)/南条範夫
今月の前半はNHKづいてるラインナップ。大河ドラマ「元禄太平記」は今のところ総集編しか観られないのですけども、どうしてももっとこの作品について知りたくて、それで原作を読めばいいんだということに今気づきました。でもわりと原作にないシーンがある。浅野の墓参りに来た大石のもとを柳沢が訪ねるシーンとか、柳沢と切腹直前の大石が襖を隔てて言葉を交わす最大の名シーンとかない。というか柳沢は大石が火事の時に会ったあの大石良雄であることを最後まで思い出さない。これをドラマではもっと深い結びつきにしたんですね。さすがミスター原作にないシーン・石坂浩二。よっ!生卵!
しかし赤穂浪士たちの処遇について学者陣に意見を求めるシーンのこの一文。
石坂浩二の話してます?してますよね??原作再現キャスティングだ。
あと生類憐みの令の時代なのに犬が全然無事ではない。むしろ生類憐みの令の時代だからかもしれない。特に柳沢の甥こと柳沢兵庫が無事ではなくしがち。そういえば兵庫もちょっとキャラが違う。原作はやさぐれ系だけど竹脇兵庫はなんかもっと気高い感じがする。竹脇兵庫も犬にアレするのかな。しなさそうだけどな。兵庫といえば、駒込に向かう山手線の中でちょうど六義園が出てくるシーンに差しかかったのでおっ!タイムリー!と思ってたら兵庫たちが犬のアレをアレして心泉亭に投げ込んだので台無しになってしまいました。心泉亭は今でもあるので、前を通るたびに(あぁ犬のアレを…………)と思ってしまう。生類憐みの令とか関係なくあんなことしない方がいいだろ。兵庫たちは架空の人物なので恐らくフィクションであろうことだけが救い。
・沖縄の食文化/外間守善
「ちむどんどん」が全然沖縄の食文化を教えてくださらなくて消化不良だったので勝手に補完することにした。学術的に論じるというより、筆者が実際に親しんできた沖縄の料理を思い出とともに紹介しているので「ちむどんどん」でやっていたとしたらこういうアプローチになっただろうなと思いながら読んだ。それで、イカスミジューシーの項に以下のくだりがあった。
まさにちむどんで暢子に不思議に思ってほしかったやつ!なぜイカスミパスタは暢子が世界で初めて考えましたみたいな展開になったのかつくづく意味がわからない。食文化に詳しい人は「沖縄料理を愛するヒロインがイタリア料理との共通点に気づいて沖縄とイタリアの融合料理を生み出したりするのかな」とか思って観てて、特に共通点に触れられることなく終わって拍子抜けとかしたんだろうか。
・中原中也詩集/中原中也、吉田凞生編
これも「ちむどんどん」。劇中で登場した詩を見つけてテンションが上がったりした。詩集ってほぼ読んだことないんですけど、いいですね。そこはちむどんに感謝しないと……。
・お江戸でござる/杉浦日向子
これは大河の影響なので引き続きNHKづいてる。これで江戸時代にタイムスリップしても生きていける。嘘です。
・人生を豊かにする あたらしい茶道/松村宗亮
これは甲斐峯秋関係なのでどちらかといえばテレ朝づいてる。峯秋さんも家に茶室つくったんですかね。あと茶道って「おもてなしの心」が第一だと思うけど、あの甲斐峯秋にもそういう心があったっていうのなんかいいですね。
・仮面城/横溝正史
横溝ジュブナイルシリーズ。怪盗が出てきたのでまさかゴリラのあいつじゃないだろうなと身構えたけど違った。ゴリラのあいつはもういいよ!
・建築知識2025年1月号/エクスナレッジ
特集は神社建築。ということはつまり初詣の時にその神社がどういう建築様式なのか見ろということですね?
「金田一耕助の間取り」は「蜃気楼島の情熱」。イヴォンヌ(名前しか登場しない人物)。事件の舞台となる島の外観は毒々しく派手なのに中身は地味な御殿はもちろん、自家用ランチがすごい。なぜ船にお神輿が。
・盗まれた脳髄 帆村莊六のトンデモ大推理/海野十三
ずっと帆村を読んでみたいとなんとなく思っていたら新しく短編集が出たので読んだ。表紙のイラストは金田一耕助語辞典の表紙でおなじみのYOUCHAN先生。表題作は文字通り脳髄を盗む話で、その他の作品も科学の皮をかぶったナンセンス的な事件ばかり。夢野久作や江戸川乱歩にあるようなあの時代ならではの悪趣味をスラップスティックにまぶしたテイストもある。「俘囚」はビジュアルを想像しただけでヴェッてなったので絶対映像化しないでほしい。
・柳沢吉保側室の日記──松蔭日記/正親町町子、増淵勝一訳
2024年はやっぱり柳沢に締めてもらいましょう。タイトル通り柳沢の側室であった町子が記した日記、というか柳沢の栄華ある半生の記録。「元禄太平記」で町子は後に松蔭日記を書いた、みたいなことを言っていたのでへぇーそんなのがあるんだ、読んでみたいなと思ってたら六義園の中で売ってた。さすが。
町子、「元禄太平記」だと松原智恵子さんが演じた京出身の大納言の娘ですが、側室になった時彼女が16歳で柳沢が32歳だったので16歳差ですね。それくらい年齢差があるので控えめで、柳沢のそばでさまざまな行事に加わりながらも出すぎることなく謙遜しながらひたすらに柳沢を尊敬している様子が文章から伝わってきて、なんかキュンとしました。読んでいる私も町子のそばにいて同じ目線で柳沢を見ているような感覚になった。この2人の贈答歌もキュンとしました。日記中でも次々と和歌や中国の故事を引用して整然と語っていて、歌もたくさん詠んでいて教養の高さがうかがえる。
そして綱吉の柳沢への寵愛ぶりもうかがえすぎなくらいうかがえる。柳沢が病気で伏せった時、心配した綱吉が御殿医を派遣して柳沢を治してくれたので法印(僧侶の最高位に準じて医師などに与えられた称号)に叙したエピソードがなかなかのインパクト。かわいがりすぎ。「それにつけても君に対する御所様のご寵愛ぶりは他に匹敵する者がいない」と町子が言うのも納得。