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「ファミリーマートの看板の『酒・たばこ』が赤ければ元サンクス」説を軽く検証する

コンビニエンスストアチェーンのサンクスは2018年までに全店舗ファミリーマートにブランド統合されて消滅したが、サンクスからファミマに転換した店舗の見分け方として「看板の『酒・たばこ』(もしくは『酒」)の部分が赤か」というのがある。

しかしGoogleストリートビューの「他の日付を見る」機能でいろいろなファミマの昔の姿を見て答え合わせをしていると、この法則は百発百中なわけではないことがわかった。

例えばこの川崎南幸町店。

現在の看板表示は青だが、元サンクスである。

そして横浜神之木町店のケース。

看板は赤いが、元サークルKである。ちなみにサークルKの「酒・たばこ」表示も赤だった。

つまりこの時点で「①元サンクスで『酒・たばこ」が赤いサンクス」「②元サンクスだが『酒・たばこ』が青いサンクス」「③『酒・たばこ」が赤いが元サンクスではない」の3パターンがあることになる。東京・神奈川あたりでざっと30店舗ほど確認したところ、看板の色と元々のブランドの対応は以下の通りだった。

生まれた時からファミマの生え抜きやam/pm、ローソン(そこ同士で入れ替わることあるんだ)はいいとして、問題なのはアンダーラインで示した「青いのにサンクス」である。

なぜ元サンクスなのに青いのか。赤い元サンクスとなにが違うのか。

ひとつ立てた仮説として「ギリギリまでサンクスだった店舗は赤くて、早々にファミマに転換した店舗は青いのではないか」というものがある。サンクスの完全消滅は2018年11月30日である。

これもストリートビューの「他の日付を見る」で確認してみる。毎月ストリートビューが更新されているわけではないので細かい日付はわからないが、「少なくとも○年○月の時点ではサンクスだった」ということぐらいは確かめられる。

まずは赤サンクス、A店。ドドド近所の店なので名前は伏せるが、看板も赤いしもらった紙袋がサンクスのものだったし、品出しなどに使っていると思われるコンテナに思いっきりサンクスと書いてあったしなんならGoogleマップの名前もつい最近までサンクスだったしでどこからどう見ても立派な元サンクスである。ここは2018年4月まではサンクスで、2018年8月からファミマになっている。「ギリギリまでサンクスだった」クリア。

続いて青サンクス、B店。ここは2016年11月までサンクスで、2017年9月からファミマになっている。仮に2017年8月ギリギリまでサンクスだったとしても、統合完了の前年には転換していることになるので「早々にファミマに転換した」クリア。

これで仮説が証明できたかと思いきや、ここに問題が立ちはだかってきた。ド近所ではないので名前を出すが、六義園店である。あの六義園の正門方面に曲がる角の目印になるファミマだが、ここは2016年1月までサンクスで、2017年10月からはもうファミマになっている。なのに赤いのである。「早々に転換」組なのに赤い。となると仮説が成立しないことになる。

赤と青の違いは「○年○月までに転換したら青でそれ以降は赤」ではなく何か全然別の理由である可能性もある。というかそっちの方が高い。ただ、「赤いけど生粋のファミマ」というケースは調べた範囲ではなかったので、「赤いのは生粋のファミマではない」という見分け方は間違いではない。が、「元サンクスは赤い」は成立しない。さらにスペースが限られている街中の店舗では「酒・たばこ」表示のある看板を出していないことが多い。入り口横の窓に「酒・たばこ」は貼られているが、こちらは前述の赤サンクス・A店でも青かったので見分けには使えない。

まとめ

看板の「酒・たばこ」が赤いのは元サンクス、稀に元サークルK。青いのは生え抜きファミマがほとんどだが、稀に元サンクスだったり元サークルKだったり元am/pmだったり元ローソンだったりする。

というわけで、現ファミマの元々の姿を正確に知りたければストリートビューの「他の日付を見る」を使った方がよいということになってしまうが、ストリートビューで見てみる店舗を探すのに赤いかどうかは有効な条件になるだろう。

(写真ですでにサンクスバレしている池上文化センター前店でお別れです)



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