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室井さんがありあまる①
[ShortNote:2020.5.7]
(これは光る秋田犬)
踊る大捜査線→モヤさま(アマゾンプライムビデオ)→相棒の再放送→甲子園のDVD→踊る大捜査線みたいな毎日を過ごしています。ということで今回は室井さんの話です。
・いつの室井さんが一番つらいか選手権
室井さんは基本的にずっと苦しんでいるミスターストレスフルなんですが、その中でも特にどの話の室井さんがつらかったかを独断と偏見で選びました。
第1位:テレビシリーズ第9話「湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪」 つらい度:5/5
逮捕された「容疑者」を抑えての第1位。湾岸署は殺人事件の被疑者の愛人を保護する仕事を依頼されるのですが、青島くんはこの事件の被害者のお兄さんが署内をうろついているのではないかということに気づき、他の捜査本部に詰めていた室井さんに報告するべくファックスを送りますが、それは他の大量のファックスに埋もれてしまい、また部下の捜査員も室井さんへの報告を怠ったため情報の伝達がうまくいかず結果的に青島くんがそのお兄さんに刺されてしまいます。
不可抗力なところもあるし室井さんのせいじゃないような気がしなくもないのですが、それでも室井さんは自分の責任だと重く受け止めて果てしなく落ち込みます。何がつらいかというとようやく信頼関係ができ始める兆しが見えてきた青島くんに怒られるところです。普段室井さんにペコペコしかしない袴田課長にすら怒鳴られます。
そして室井さんへのフォローは何もありません。室井さんの部下が報告しなかったことを室井さんは一切言わないので、あいつの責任でもあるということは視聴者にしかわかりません。何の言い訳もしないところが室井さんのカッコいいところなんですが、それだけにつらい思いをすることもあります。私だったら絶対「いや自分も悪いけどあいつのせいでもあるから!!」とか言っちゃう。必死に。
第2位:容疑者 室井慎次 つらい度:4.5/5
なんといっても特別公務員暴行陵虐罪共謀共同正犯で捕まります。その上大学時代の彼女のことを引きずり出されて怪文書としてばらまかれ、路上でボコボコに殴られ肋骨3本にヒビが入り、警視庁と警察庁の権力闘争に巻き込まれ事件の真相にもなかなかたどりつけません。つらさのフルコース。
しかし追いつめられれば追いつめられるほど美しく輝くキャラクターが室井さんなのも事実です。そして敵ばかりではなくキャリア組の新城さんや沖田さん、弁護士の久美子ちゃん、新宿北署の皆様など味方になってくれる人もたくさんいます。湾岸署も応援してくれています。室井さんが愛されていることも感じられるのでそこに救いがあります。
第3位:秋の犯罪撲滅スペシャル つらい度:4/5
信頼し合ってたはずの青島くんと一旦決裂してしまい、湾岸署とも溝ができてしまいます。
これは踊る大捜査線もマリア様がみてるもある程度知ってる人に会ったらしようと思っている話なのですが、マリみてで言うところの「レイニーブルー」の巻です。ここではギスギスしたまま終わり、次に控える「THE MOVIE(OD1)」で解決はするのですがつらい。「秋スペ止め」「秋スペ止め」って言葉ができてもいいと思う。ですが救いポイントはあります。第9話のように室井さんが一方的に責められるのではなく、室井さんも青島くんたちに対してすみれさんの件を隠そうとしたことに不信感を抱いているのでおあいこだというところです。救いポイントすらネガティブ。
第4位:踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! つらい度:3.5/5
どっちかというとつらかったのはほぼ会議室の中に閉じ込められていたギバちゃんです。彼のことも解放してあげるべきじゃないでしょうか。「キツすぎて記憶がない」とおっしゃっているぐらいなので相当なものだったのでしょう。
ただ一応偉くなって会議室の円卓の仲間入りはしたもののこの中では下の方なので前にも増して身動きが取れない室井さんもつらいです。2人で同じ苦しみを共有してるようで熱いですね。これまでは現場寄りにいたからある程度独断でもいけたけどもうそうもいきません。室井さんをいじめるのがうまい上層部の方々にじっくりいたぶられます。
そんながんじがらめの室井さんにとっての救いは青島くんに日向真奈美様の処遇を託せたことです。青島くんとの信頼関係があれば室井さんはひとまず大丈夫なわけです。それが失われるから第9話や秋スペはよりつらいんだろうなと思います。
第5位:テレビシリーズ第4話「少女の涙と刑事のプライド」 つらい度:3/5
青島くんが室井さんによって本庁捜査一課に呼ばれる回ですが、管理官として一課にいる室井さんの職場環境が最悪です。部下の刑事たちは室井さんの陰口を叩きまくり、青島くんのこともハナからバカにしている人間的にあれな人ばかりです。踊るのテレビシリーズ観てると捜査一課への好感度が下がってしまうので相棒で回復させています。イタミン&セリー最高。
こんな針のむしろで孤独に戦う室井さんが「理想を共有できる相手」として青島くんを選んだところに切実さを感じますが、彼が求める「大きな事件を解決するためなら小さい事件には目をつぶれ」という行動規範は青島くんに否定されてしまいます。取り逃がした犯人は湾岸署刑事課メンバーによって確保されますが、彼のことを案じて動いてくれる仲間がたくさんいる青島くんと、また孤独な状態に戻ってしまった室井さんとの対比にも見えて切ないです。
しかしこの回は第9話と違って救いはあり、それが青島くんが捨てた警察手帳と手錠を届けた時の森下くんとのやりとりです。同郷の室井さんに憧れてる森下くんがかわいい。そして森下くんがちゃんと「室井管理官から」と言って青島くんにそれを渡したことで、わざわざ直々に湾岸署まで届けてくれた室井さんの誠実さは伝わったと思います。「所轄でがんばれ」というメッセージにも見えますね。これは森下くんグッジョブです。
・室井さんの机の上にはちっちゃい秋田犬の置き物が飾ってある
ストレス社会で戦う室井さんの話ばかりしたので今度は軽めの話を……。タイトルはその通りOD3から警察庁長官官房審議官になり個室を与えられた室井さんの机の上、パソコンのディスプレイのそばにちょこんと犬の置き物があるということです。犬に詳しくないので秋田犬なのかどうかわかりませんが、まあ室井さんだから秋田犬っぽい。そういうの机に飾るタイプに見えないのに確かにそこにいるわんこ。あまりにもかわいらしい。自分で買ったものでもほっこりするし、誰かからもらったものでもきちんと飾っておく律儀さにほっこりします。
これに限らず室井さんは結構お土産品を集めて飾るタイプです。室井さんの執務室には容疑者の後飛ばされた広島の名物であるしゃもじや秋田名物のなまはげのお面や竿燈まつり的な何かなどが綺麗に並べられています。関係ないですがしゃもじといえば甲子園での広島商業の応援とか連想してしまいます。
なぜお土産品をきちんと飾るのかというと、単なる想像ですが室井さんって一度でも暮らしたことのある土地に対してものすごく恩義を感じるタイプだからなのではないかと思います。東京、秋田、仙台(宮城)、美幌(北海道)、広島、それと入庁したての頃に行った研修は高知でしたね。こうして見るといろんなところに住んでますね。こういうところにも室井さんの義理堅さが表れているような気がしてとても好きです。
それと室井さんの部屋には新湾岸署開署記念品の湯呑みが未開封のまま置いてあったりもするのですが、これは義理堅いとか関係なくただ単に持て余してるだけなんじゃないかと思われます。