失敗から学ぶ
[ShortNote:2022.2.27]
これの続き。
https://note.com/mayimmayimnote/n/n37d14a30dd27
ここの社長の言動で一番複雑な気持ちになっているのは「倒産企業の沿革やデータを読んで分析するのが趣味」発言なんですけど、なぜかというと私も同じ趣味を持っているからです。「趣味」と言うとそれこそ趣味が悪いので「失敗から学んでいる」と言うことにします。
この「倒産趣味」発言を見て真っ先に思うのは「いやいや自分の会社も潰してるじゃん体を張りすぎたギャグかよ」ということになろうかと思うんですが、しょうがない部分もあります。
なぜなら人件費率85%で給与遅配してるのに入ってきたお金を全部新規出店に回すとかいう理由で倒産した会社なんて前代未聞なので、過去の倒産事例からデータが得られるわけがないんです。星の数ほどの倒産案件を見てきた東京商工リサーチをもってしても「異常な経営」と評されるほどの素人レベルの失敗なんです。彼女が分析していた会社はもっと高度な理由で潰れてるはずです。パソコンの高度なエラーのことは専門書で読んでバッチリ知ってるけど自分のパソコンは電源ケーブルが抜けてる、みたいなことです。経営のプロたちが犯した失敗を肩書は持ってるけど素人に近い人が分析してただけなんだなと考えると、この不思議なブーメラン発言の正体も多少見えてくる気がします。
だからただ失敗例を眺めればいいのではなくて、自分のレベルに見合った失敗から学ぶ、もしくは失敗の中から今の自分にも応用できる教訓を抽出することが大切なんだなとつくづく思います。思ったのでさっそく実行しますが、白鳥エステの件から今の私が得られる教訓はざっとこんなものでしょうか。
・社長がSNSやりまくる会社は要注意
白鳥代表は「メディアに出まくる経営者の会社は潰れるジンクス」を主張していたのですが、どちらかというと経営者がツイ廃な会社の方が危ない気がします。SNSって外部向けのツールなので、そこでやたら事業目標やら社長の個人的な野望やらを語りまくるのは顧客向けのアピールでしかない。たぶん。
サービスに関することならともかく、社長は社員に対してこんなことをしてあげています! なんてことはわざわざ外に向けて主張するものではないんですよね。それをバンバンやりまくってた代表のツイートからは「素晴らしい経営者だと思われたい」という欲望しか伝わってきませんでした。
・ネットをプロモーションに使うのは諸刃の剣
さんざん言われていることのはずなんですけど、頭では理解してるけど実際に炎上しかけると焦ってしまうのか、宣伝費を浮かすためにネットの拡散力を使って口コミで客を呼ぼうとしているところが悪評は抑え込もうとしているのをよく見ます。ステマしちゃったり悪いレビューを消したり。
白鳥エステでも炎上真っただ中の時に給与遅配擁護ツイートや「立て直しますので大丈夫です!」みたいなツイートをしてた方々がいました。が、ネットを利用する以上良いことだけ拡散させるのは不可能です。悪評が立てば良い評判より遥かに速いスピードで拡散されていきます。公式アカウントの炎上もたびたび起こってるし、よっぽどうまくリスクマネジメントしないと逆効果になってしまう恐れもあります。
・イキっても何一ついいことはない
代表のツイートが全部ブーメランや「押すなよ! 絶対押すなよ!」的なフリと化しているのを見ると、ああイキってもロクなことにならないんだな……と思わされます。数年前SNSで客に「マズいって言うなら来るな」みたいなこと言ってちょくちょく炎上してたけどその後会社が破産した某外食チェーン経営者もいましたが、やっぱり驕れる平家は久しからずというのは真理ですね。イキらない。謙虚に。卑屈にならない程度に低姿勢で。肝に銘じようと思います。