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給与のデジタル払い、御社は実際のところやります?導入前向きは3.9%~帝国データバンク調査

給与の一部をPayPayなどのデジタルマネーで受け取れる「賃金のデジタル払い」。

2023年4月に解禁され、2024年8月に「PayPay」の運営会社が厚生労働省から取り扱い事業者として初めて指定を受けました。

それを受け、ソフトバンクグループは、2024年9月25日に希望する社員に対して、国内で初めて給与を「PayPay」で支払いました。

ソフトバンクグループ以外の一般利用はこれからで、2024年中には始まる見込みですが、いったいどの程度の会社が、導入を検討しているのでしょうか?

帝国データバンクが2024年10月、1,479社にインターネット調査した結果では、導入前向きは3.9%、導入予定はないが88.8%にのぼりました。

導入に前向きな企業、約58社が回答した前向きな理由は以下の通りです。

トップは振込手数料の削減です。

ですが、給与の全額をデジタル払いにすることは、運用上あまりなさそうです。

厚生労働省の資料によると、従業員がデジタル払いを利用するとしても、最多が給与の1割~3割の35.2%で、給与の7割以上は10%強のみです。

「資金移動業者の口座への賃金支払について 課題の整理⑥」

2022年5月第174回労働政策審議会労働条件分科会(資料)

ということは、通常の銀行振込の件数そのものはあまり減らないと考えられるため、トップの理由「振込手数料の削減」もあまり効果的とはいえなさそうです。

実際、「導入予定はない」理由のトップには「業務負担の増加」が挙げられています。

企業が積極的に取り入れる理由は、「従業員の満足度向上」のみとなりそうですが、上に掲げた厚生労働省調査によれば、「利用したい」が26.9%と、デジタル給与払いをのぞむ従業員もそれほど多いとはいえなさそうです。

実際のところ、運用が始まってみないとメリット・デメリットも見えにくいと言えそうです。

早くに導入した会社の声のインパクトによっては、今後の風向きは大きく変わるかもしれません。

さて、どうなるでしょうか。

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