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若年者の自殺率と死因順位~令和4年版自殺対策白書発表 #0208/1000

本日、「令和3年度 我が国における自殺の概況及び自殺対策の実施状況」(「自殺対策白書」)が発表されました。

「自殺対策白書」は、自殺対策基本法第11条に基づき、毎年、国会に提出される年次報告書です。

令和3年の自殺者数は21,007人で、前年より74人(約0.4%)減少。
男性は12年連続で減少したものの、女性は2年連続増加(42人増)、と報告されています。

ですが、全体のまとめでは見えない重要なポイントがあります。

それは、若年層の自殺は増えているということ。

  • 小中高生の自殺者数は、自殺者総数が減少傾向にある中でも増加傾向となっていること

  • 令和2年には小中高生の自殺者数が過去最多となり、令和3年には過去2番目の水準となったこと

と報告されています。

年を経て増加しているのも問題ならば、若年層の死因順位の1位が「自殺」なのも問題です。

令和2年の死因順位別にみた年齢階級及び性別の死亡数、死亡率、構成割合「自殺対策白書」

この「自殺対策白書」で特徴的なのは、その対策についてもまとめの対象となっている点。

今回は、新たな「自殺総合対策大綱」が決定されたことも報告されています。

「子ども・若者、女性の自殺対策の強化など総合的な自殺対策の更なる推進」がテーマということで、だいぶ国も問題視していることがわかります。

たとえば、こんな対策が検討されているようです。

数値目標も掲げられています。

子どもが安心して生きられない社会は、大人にとっても、誰にとっても居心地良いはずがありません。

「誰も自殺に追いこまれることのない社会の実現」、困難に思えても掲げるべき理想だと思います。

皆で少しずつでも、世の中をそちらの方へ近づけていきたいところです。

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