これ、年末調整に入れなきゃいけなかったんじゃ…?問題
保険料控除申告書や住宅借入金等特別控除申告書を出して、年末調整終わった〜とほっとひと息。
そんなとき、たとえば、
・生命保険会社に申請していた入院時の入院給付金が支払われた。
・健康保険から、申請していた傷病手当金や出産手当金、療養費などの入金があった。
・メルカリで出品していたものが高値をついて売れた。
あれ?これって収入?そしたら年末調整とか確定申告とかしなきゃいけないんじゃ…
年末調整を終えたばかりの頭だと、そう思うひともいるかもしれません。
ですが、安心してください。
入院給付金等、健康保険からの給付金、メルカリやヤフオク等で売れたものから得た収入、これすべて原則非課税、税金をかける対象にはなりません。
1.入院給付金等
生命保険から支払われるものには、「保険金」と「給付金」があります。
一般的に、保険金は死亡保険金や満期保険金など1回のみ支払われるものを、給付金は、入院給付金や手術給付金など複数回支払われる可能性のあるものをいいます。
そういった給付金、実際に発生した治療費などを補うのが目的のものは、原則税金がかかる対象からのぞかれる、所得税法施行令でさだめられているのです。
(所得税法施行令第三十条「非課税とされる保険金、損害賠償金等」)
2.健康保険からの給付金
健康保険からの給付金も、所得税を計算する対象からのぞかれます。
健康保険からの給付金は、そもそもこういった給付金をもらうような困った事態(保険事故)のためにあるようなものですから、それはプラスアルファとして得たものとしては見なされず、税金の対象になりません。
国税庁にもこまかく紹介されています。
3.メルカリでの販売で得た収入
どきっ、としたかたもいるかもしれません。
これは給付金とは違い、困ったときにもらうお金ではありません。
もしかしたら確定申告しないといけないのでは?と思ったかた、ご安心を。
通常、なにか手持ちの資産を売った場合は、「譲渡所得」の対象となり、所得税が計算されます。
不動産や株などは典型的な例です。
でも、その譲渡所得のなかでも、「所得税の課税されない譲渡所得」があるのです。
そのひとつがこれです。
(1) 生活用動産の譲渡による所得
家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産の譲渡による所得です。
つまり、メルカリやヤフオクやフリーマーケットでの販売は、これにあたるわけです。
ただし、「貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個又は1組の価額が30万円を超えるものの譲渡による所得は課税されます」とあるのでご注意を。
なんでもOKなわけでは、もちろんありません。