社労士の存在意義は「事業の健全な発達に資する」こと、労働者か事業主かどちらかだけの味方ではない~社労士の学校MANABIYAセミナー
ひさびさに、社会保険労務士法の目的条文をかみしめた日でした。
社労士は、「事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資する」ことを目的として在るもの。
ということは、労働者か事業主かどちらかだけの味方ではなく、「会社」の味方であるということ。
また、業績をあげるためのサポートも重要な仕事であること。
今日、エアレンデル社会保険労務士事務所の黒田公重先生のお話「社労士開業5年目でみえてきたこと」を聞き、あらためて、目的条文の重みを胸に刻みました。
黒田先生はかつて、営業職のマネージャーやホテルの支配人をされていたとき、それまでは成績不良だった部下がみるみる業績を上げていく姿を目の当たりにされ、「従業員の気持ちを変えるだけでこんなに業績があがる」「人事労務で会社は伸びる」ことを身をもって学ばれたそう。
会社が業績をあげるための手段として経費を削減したりすることは、「食べないで痩せるダイエット」と同じ、と先生はいいます。
それよりも、時間と手間はかかっても、食べても太らない体づくり、しっかり業績をあげられる体質をつくることこそが重要だということでした。
そのためには、社長の、社員の、やりたいと思う気持ちがどこにあるのか、人それぞれに違う働きがいをしっかりと傾聴し、口下手な人には相手が答えられやすい聞き方で聞いて、しっかり言語化するサポートが必要と実践されているそう。
「傾聴」には産業カウンセラーの学びも活かされているとのことで、ますます産業カウンセラーに興味津々です。
人事労務で業績をあげ、社長と社員と双方の働きがいをあげる。
そのための手段としての社労士である、という先生のお話、つい社労士ありきで手段を目的化してしまう私にとっては貴重な学びでした。