出張、いくらかかってる?道中何してる?~パーソル「出張に関する定量調査」
株式会社パーソル総合研究所が実施した最新の「出張に関する定量調査」では、20~64歳の正社員1,834名を対象に、直近3カ月以内に国内出張を経験した人々のリアルな声が浮き彫りになりました。
出張を肯定する人は減ってきている?
調査によると、出張前は75%の人が「出張は有意義だ」と期待していたのに対し、実際に出張を終えた後にその意見を維持している人は50%に減少。
なんと4人に1人が「出張は必ずしも必要ではなかった」と感じていることがわかりました。
「行ってみたらZOOMでもよかった」と思う人が多いようです。
また、その「出張するほどでもなかった」感は、若年層ほど強い結果になっています。
もちろん、出張のメリットも依然として多くの人が感じています。
出張の効用については、トップ5が
・その場の雰囲気を肌で感じられる
・相手とコミュニケーションが取りやすい
・相手との信頼関係を築ける
・現地・現物を直接自分の目で確かめられる
・相手と細かい部分まで意思疎通が図れる
となっており、リアルの良い点については踏まえていることがわかります。
リアルに会ったり現地に行くことの良さはわかったうえで、多くの人が、かかる時間や手間に対して「そこまでの価値はない」と感じているのも事実です。
今後は、出張を決定する前に「この出張、本当に必要?」という視点で慎重に判断することが求められるでしょう。
出張のリアルな数字、移動時間を自己研鑽に使えば5人に1人になれる
この「出張に関する定量調査」では、みんなの出張のリアルな数字も紹介されています。
たとえば、出張中の支出金額。自己負担率ものっています。
交通費や宿泊費はほぼ会社負担ですが、飲食費は半数が自己負担、お土産代は8割が自己負担と、自己負担の割合が高くなっています。
個人的には、飲食費の会社負担が多いことに驚きました。
皆様の出張と比べては、どうでしょうか?
また、チェックしておきたいポイントは、出張の移動中に皆が何をしているかの調査結果です。
最も多いのは「特に何もしていない(寝ていた)」で、行きで3割弱、帰りで4割弱となっています。
多い順番に、仕事していた、外の景色を眺めていた、スマホやノートPCで娯楽を楽しんでいたと続きます。
一方で、本を読むなどの自己研鑽をしていた人は、すべて足しても全体の20%弱にとどまりました。
しかし、残業が多い人ほど自己研鑽を行っている割合が高く、特に月20時間以上の残業がある人ではその割合が20%を超えています。
「残業なし」の人で自己研鑽している人が10%を切っているのと比べると、忙しい人ほど「時間を有効活用しなければ」という意識が強まるのかもしれません。
出張の移動時間で自己研鑽をするのは5人に1人。
出張の移動は「まとめて本を読める時間」と考えるなど自己研鑽を意識することで、自分にとって実のある時間となり、出張そのものの価値をさらに高めることができるかもしれません。
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